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COLUMN医師監修コラム

肋骨リモデリングでウエストは何cm細くなる?期待できる効果と限界

2025.12.09


鏡に映る自分を見るたび、「なぜダイエットを頑張っても、このずんどうな体型だけは変わらないのだろう」「Tシャツ一枚になると、体のラインにメリハリがなくて自信が持てない」と、深くため息をついていませんか?ウエストのくびれは、多くの女性にとって理想のボディラインの象徴です。しかし、食事制限やハードな運動をしても、生まれつきの「骨格」が原因で、その努力が報われにくい人々がいるのも事実です。

私自身、長年Webマーケティングの分野で多くの美容情報に触れてきましたが、特にこの「骨格の壁」に悩む声は後を絶ちません。そんな中、数年前から注目を集め始めたのが「肋骨リモデリング」というアプローチです。これは、体重や脂肪ではなく、「肋骨の広がり」そのものに着目した施術です。

とはいえ、骨格にアプローチすると聞くと、「一体どれくらい細くなるのか?」「本当に安全なのか?」「自分にも効果があるのか?」といった疑問や不安が先に立つはずです。これから、肋骨リモデリングで期待できるウエストの具体的な変化、その効果の持続性、そして知っておくべき限界点について、私がリサーチしてきたデータや現場の知見を交えながら、徹底的に深掘りしていきます。理想のボディラインを現実的に目指すための、確かな情報としてお役立てください。

1. 肋骨リモデリングによるウエストサイズの減少幅

施術を検討する上で、誰もが真っ先に知りたいのが「結局、何cm細くなるのか?」という、その具体的な数値でしょう。様々なクリニックのデータや症例報告を分析していくと、肋骨リモデリングによるウエストサイズの減少幅は、平均しておよそ5cm〜10cm程度の範囲に収まるケースが最も多いようです。

この数値を見て、「思ったより大きい」と感じるか、「それくらいか」と感じるかは人それぞれでしょう。しかし、重要なのはこの数値が「脂肪吸引」による減少幅とは全く意味が異なるという点です。脂肪吸引が物理的に脂肪細胞を取り除くのに対し、肋骨リモデリングは骨格の形状(シルエット)そのものを変える施術です。

具体的には、肋骨の一番下にある第10〜12肋骨(これらは胸骨と繋がっていないため「浮遊肋」と呼ばれます)の角度を、より内側に向かって矯正します。これにより、肋骨弓(ろっこつきゅう:肋骨全体の一番下のアーチ形状)の横幅が物理的に狭まります。

想像してみてください。円柱状のドラム缶の上部を内側にギュッと締め付けると、その部分だけがくびれますよね。肋骨リモデリングは、まさにこの「ドラム缶の上部」=アンダーバストの骨格を内側にアプローチすることで、これまで何をしても生まれなかった「くびれ」を創り出すのです。

アプローチ手法 肋骨リモデリング 脂肪吸引(ウエスト)
ターゲット 骨格(主に肋骨の軟骨部分) 皮下脂肪
目的 肋骨弓の幅を狭め、くびれを創出する ウエスト周りの脂肪を除去し、細くする
主な適応 痩せ型でも寸胴(骨格が原因) ウエストに脂肪がついている(脂肪が原因)
期待される変化 アンダーバストからウエストへのライン変化 ウエスト全体のボリュームダウン

したがって、「平均5cm〜10cm」という数値は、もともとの肋骨の開き具合(角度)がどれくらい大きいか、つまり、内側に締め付ける「しめしろ」がどれだけ残されているかによって大きく変動します。もともと肋骨が大きく開いている人ほど、その変化は劇的になる可能性を秘めているのです。

逆に言えば、すでに骨格が華奢な人が「もっと細く」と望んでも、その変化の幅は自ずと限定的になります。この施術は、ゼロをマイナスにするのではなく、プラス(開いている状態)をゼロ(本来の位置)に近づける施術である、と理解するのが最も正確でしょう。

 

関連記事:肋骨リモデリングのダウンタイム完全ガイド|回復までの経過と過ごし方

 

2. 個人差が生まれる理由(元の骨格、体型)

「友人は10cmも細くなったのに、私は5cmだった」――もし肋骨リモデリングを受けた後にそんな会話があったとしたら、それは施術の失敗ではなく、純粋な「個人差」である可能性が極めて高いです。この施術の効果は、スタート地点となる「元の骨格」「現在の体型」によって、ほぼ決まると言っても過言ではありません。

私が多くの症例パターンや医師の解説を分析する中で、効果の出方を左右する決定的な要因は、以下の3つに集約されると結論づけています。

  1. 元の肋骨の開き具合と形状(骨格要因)
    これが最も根本的かつ最大の要因です。もともと肋骨が外側に大きく開いている状態、いわゆる「リブフレア(Rib Flare)」と呼ばれる状態の人ほど、内側に矯正する余地(しめしろ)が大きいため、術後の変化は劇的になります。また、肋骨の先端にある軟骨部分の柔軟性にも個人差があり、これが施術のしやすさや変化の幅に影響することもあります。左右非対称に開いている場合、それを矯正することで形は整いますが、減少幅自体は左右の平均値に依存します。
  2. 皮下脂肪と内臓脂肪の量(脂肪要因)
    肋骨リモデリングは、あくまで骨格の「土台」を変える施術です。その土台の上に、どれだけ厚い「布団(脂肪)」が乗っているかは、見た目の変化に直結します。

    • 皮下脂肪:ウエスト周りをつまんだ時に、その厚みがかなりある場合、骨格を矯正しても皮下脂肪の厚みはそのまま残ります。結果として、ウエスト径の減少は感じにくくなります。
    • 内臓脂肪:これが厄介で、内臓の周りにつく脂肪が多いと、体の内側から肋骨弓を押し広げる圧力がかかります。この場合、骨格を細くしようとしても内側からの抵抗が強く、効果が出にくいだけでなく、術後の維持も難しくなります。
  3. 腹筋群と背筋群の発達(筋肉要因)
    意外と見落とされがちなのが筋肉です。ウエストラインは、腹直筋、腹斜筋、そして背中側の広背筋や脊柱起立筋といった筋肉群によっても形成されています。例えば、体幹を鍛えるために腹斜筋をハードにトレーニングしている人は、それが天然のコルセットとなってウエストを太く見せている場合があります。骨格を矯正しても、その上を覆う筋肉のボリュームが大きければ、くびれのカーブは緩やかになります。

これらの要因がどのように影響するか、想定される体型タイプ別に分類してみました。ご自身がどれに近いか、客観的に分析してみてください。

体型タイプ 特徴(骨格・脂肪・筋肉) 肋骨リモデリングの効果予測
Aタイプ
(骨格性寸胴)
・脂肪は少ない(痩せ型)
・筋肉も標準
肋骨が大きく開いている
【効果:非常に高い】
施術の恩恵を最も受けられるタイプ。骨格の変化がダイレクトに見た目に反映され、劇的なくびれが出現する可能性が高い。
Bタイプ
(脂肪性寸胴)
脂肪(皮下・内臓)が多い
・筋肉は標準
・肋骨の開きは中〜大
【効果:中程度(併用推奨)】
骨格の変化は得られるが、脂肪に埋もれて効果を実感しにくい。脂肪吸引やダイエットとの併用で最大の効果が期待できる。
Cタイプ
(筋肉性寸胴)
・脂肪は少ない
腹筋群や背筋群が発達
・肋骨の開きは小〜中
【効果:中程度(要相談)】
骨格を矯正しても、筋肉のボリュームが残るため、くびれのカーブは緩やかになる可能性あり。筋肉へのボトックス併用なども選択肢になる場合がある。
Dタイプ
(華奢・小柄)
・脂肪も筋肉も少ない
肋骨の開きも小さい
・全体的に骨格が細い
【効果:低い】
もともとの「しめしろ」が非常に少ないため、施術による変化は限定的。適応外と判断される可能性もある。

このように、ご自身の「寸胴の原因」がどこにあるのかを冷静に見極めることが、適切な期待値を持つための第一歩であり、施術の満足度を左右する最も重要なプロセスなのです。

3. 症例写真で見るビフォーアフター

施術の効果を具体的にイメージする上で、クリニックのウェブサイトやSNSで公開されている「症例写真」を参考にされる方は非常に多いでしょう。しかし、それらの写真をただ「すごい、細くなった!」と感覚的に眺めているだけでは、ご自身のケースに当てはめた際の正確な予測はできません。

プロの視点で症例写真を見るとき、単なる「ウエスト-◯cm」というキャッチコピーよりも、「どこが、どのように変わったのか」という形状の変化を徹底的に分析します。ここで実際の写真をお見せすることはできませんが、私が見てきた多くの成功例から、注目すべき分析ポイントを具体的に解説します。

症例写真を分析する際は、最低でも「正面」と「側面(または斜め)」の2つのアングルから、以下のポイントを比較観察することが重要です。

【正面写真(ビフォー → アフター)の分析ポイント】

  • アンダーバストの幅:
    これが最も分かりやすい変化です。ビフォーではバストの真下から「ハの字」に広がっていた肋骨のラインが、アフターでは内側に入り、縦方向のラインに近づいているかを確認します。
  • くびれの「位置」と「角度」:
    ビフォーでは存在しなかった、あるいは非常に緩やかだったくびれのカーブが、アフターではどの位置に出現しているか。肋骨弓が狭まることで、くびれの最も細い位置が以前より「高く」なり、より急な角度(カーブ)を描いていることが多いです。
  • ウエストと骨盤の比率:
    ウエストが細くなった結果、相対的に骨盤(ヒップ)が大きく、丸く見えるようになっているか。この「砂時計型」のシルエットへの変化こそが、女性らしいラインの鍵です。
  • 左右対称性:
    ビフォーで肋骨の開き方や、くびれの深さに左右差があった場合、アフターでそれがどれだけ均整(シンメトリー)の取れたラインに改善しているかも、重要な技術的指標となります。

【側面・斜め写真(ビフォー → アフター)の分析ポイント】

  • リブフレア(肋骨の突出):
    これが側面からのビューで最も重要なチェックポイントです。ビフォーで前に「ポコッ」と突き出ていた肋骨(リブフレア)が、アフターでは平らに、または内側に収まっているか。この突出感が消えるだけで、上半身の厚みは劇的に薄く見え、洗練された印象に変わります。
  • お腹から胸へのライン:
    ビフォーでは肋骨の突出でお腹が張って見えていたのが、アフターではアンダーバストがスッキリと収まり、バストの丸みがより強調されるラインに変わっているか。
  • 姿勢の変化:
    リブフレアが改善することで、無意識的な反り腰が解消され、姿勢全体が美しくなっているケースも見られます。(ただし、これは副次的な効果です)

これらの分析ポイントをまとめたのが、以下の表です。

分析するアングル ビフォーの典型的な状態 アフターで注目すべき変化
正面(Front View) ・アンダーバストが「ハの字」に広がっている
・くびれがほぼ存在しない(寸胴)
・左右のラインが非対称
・アンダーバストの幅が狭まっているか
・くびれのカーブが深く、高くなっているか
・砂時計型のシルエットに近づいているか
・左右対称性が改善しているか
側面・斜め(Side View) ・肋骨が前方に突き出している(リブフレア)
・上半身が厚く、張って見える
・肋骨の突出が平らに収まっているか
・アンダーバスト〜お腹のラインがスッキリしたか
・バストが際立って見えるようになったか

症例写真を見る際は、必ず自分と似た体型(特に脂肪の付き方)の症例を探すことが鉄則です。「Aタイプ(痩せ型)」の人の劇的な変化だけを見て、「Bタイプ(脂肪が多い)」の人が同じ結果を期待するのは、ミスマッチの元です。客観的かつ多角的に写真を「分析」する癖をつけることで、ご自身が得られるであろう現実的な結果を、より正確に予測できるようになるはずです。

4. くびれだけでなく、ボディライン全体への効果

肋骨リモデリングの主目的は、疑いようもなく「ウエストのくびれ」を創出することです。しかし、この施術がもたらす恩恵は、ウエストという局所的な一点に留まりません。人体の中心部である「胸郭」という土台の形状が変わることで、まるでドミノ倒しのように、ボディライン全体のバランスに素晴らしい「波及効果」をもたらすのです。

私が多くの症例を分析して感じるのは、肋骨リモデリングは「細くする」施術であると同時に、「女性らしい曲線を際立たせる」施術である、という点です。特に注目すべき3つの副次的効果について深掘りします。

効果1:バストのボリュームアップ(視覚的効果)

「肋骨をいじったら、バストが小さく見えたりしない?」と心配される方がいますが、現実はその逆であることがほとんどです。肋骨リモデリングによって、アンダーバスト、つまり「バストの土台」が引き締まることで、相対的にバストの丸みやボリュームが際立って見えるようになります。

これは、絵画の「額縁」をイメージすると分かりやすいでしょう。どんなに素晴らしい絵も、大きすぎて不格好な額縁に入っていては魅力が半減します。バストも同様で、アンダーバストという額縁が(リブフレアで)広がっていると、バストのボリュームが拡散して見えてしまいます。肋骨リモデリングでこの額縁をコンパクトに整えることで、バスト本来の丸みや大きさが、より魅力的に、中央に寄って際立つのです。実際にバストのサイズが大きくなるわけではありませんが、視覚的なメリハリ効果は絶大です。

効果2:ヒップラインの強調(ウエストヒップ比の改善)

美しいボディラインを語る上で欠かせない指標に、「ウエストヒップ比(WHR = Waist-to-Hip Ratio)」があります。これはウエストの周囲径をヒップの周囲径で割った数値で、一般的に0.7前後が女性として最も魅力的で曲線的とされています。

肋骨リモデリングでウエストが細くなると、当然ながらこのWHRの数値が小さくなります(改善します)。ヒップの大きさが一切変わらなくても、ウエストが引き締まることで、その対比によってヒップがより豊かに、丸く、そして位置が高く見えるようになります。まさに「砂時計型」のシルエットの完成です。これまで寸胴体型に隠されていた、あなた本来のヒップの魅力が引き出される効果とも言えるでしょう。

効果3:洋服の着こなし(シルエットの劇的改善)

これが、術後に最も日常的に満足度を感じられるポイントかもしれません。これまで「着こなせない」と諦めていた洋服が、驚くほど似合うようになります。

  • ハイウエストのパンツやスカート:
    ビフォーでは肋骨が邪魔をしてファスナーが上がらなかったり、上がってもアンダーバストが不格好に乗ってしまったりしていたのが、スッと収まるようになります。
  • タイトなワンピースやニット:
    体のラインがそのまま出る服は、寸胴体型にとっては最も苦手なアイテムです。しかし、術後はウエストが綺麗にくびれるため、自信を持って着こなせるようになります。
  • マーメイドスカート:
    ウエストからヒップにかけての曲線美が命のマーメイドライン。肋骨リモデリングは、このラインを最も美しく見せるための「土台作り」として、これ以上ないアプローチと言えます。

「ウエストが細くなったから、ワンサイズ小さい服が着られる」という単純な話ではなく、「服が持つ本来の美しいシルエットを、自分の体で表現できるようになった」という、より次元の高い喜びが得られるのです。

アプローチ部位 直接的な効果(局所的) 波及効果(全体的)
肋骨弓(アンダーバスト) ・ウエスト周囲径の減少
・くびれの創出
・リブフレアの改善
バストのボリューム感アップ(視覚的)
ヒップラインの強調(WHRの改善)
洋服のシルエットの劇的な改善

 

関連記事はこちら:肋骨リモデリングの費用はいくら?料金相場とクリニック選びのポイント

 

5. 肋骨リモデリングの効果の持続性

「施術でせっかく細くなっても、時間が経ったら元に戻ってしまうのでは?」――これは、美容医療を検討する上で、誰もが抱く当然の不安です。特に「骨」にアプローチすると聞くと、その安定性や持続性については慎重にならざるを得ません。

結論から言うと、肋骨リモデリングの施術が正しく行われ、骨格が新しい位置で適切に安定した場合、その形状的な効果は「半永久的」に持続すると考えられています。なぜなら、この施術は一時的な矯正とは根本的にメカニズムが異なるからです。

私たちが日常で「肋骨締め」と聞いてイメージする、コルセットや整体とは何が違うのでしょうか。

  • コルセットや整体(一時的・可逆的):
    これらは、体の外側から強い圧力をかけ、一時的に肋骨を締め付けます。しかし、肋骨(特に軟骨)は弾力性に富んでいるため、圧力を解放すればすぐに元の開いた位置に戻ろうとします。これは「可逆的(元に戻る)」な変化であり、持続性はありません。
  • 肋骨リモデリング(長期的・不可逆的):
    この施術は、肋骨(主に軟骨部)に特殊なアプローチで意図的に柔軟性を持たせ(あるいは微細なクラックを入れ)、理想とする内側の角度で矯正し、そのままの形で「再癒合・安定化」させることを目指します。一度、新しい位置で骨が安定すれば、それはもうあなたの「新しい骨格」となります。これは「不可逆的(元に戻らない)」な変化であり、理論上、骨格そのものが勝手に元に戻ることはありません。

この「骨の再癒合・安定化」には、当然ながら一定の期間が必要です。一般的に術後数ヶ月間は、専用のコルセットやサポーターで矯正した位置をしっかりと固定し、骨がその形で固まるのを待ちます。このダウンタイム中の固定が、効果の持続性を左右する非常に重要なプロセスとなります。

ただし、この「半永久的」という言葉には、非常に重要な注釈がつきます。それは、「骨格の形状は元に戻らなくても、体型(脂肪や筋肉)の変化によって、見た目は元に戻ったように見えるリスクがある」ということです。

骨格は固定されても、その上に乗る脂肪が増えれば、当然ウエストは太くなります。この、術後の「体型維持」こそが、持続性を語る上で最大の鍵となるのです。

6. 術後の体型維持の重要性

肋骨リモデリングの成功は、手術室を出た瞬間に終わるわけではありません。むしろ、そこからが「手に入れた理想のラインを、いかに維持し、さらに磨き上げるか」という、新しいスタートラインです。

前述の通り、一度矯正された骨格は半永久的です。しかし、私たちの体は「骨格」「脂肪」「筋肉」の3層構造でできています。せっかく「土台」である骨格を完璧に整えても、その上の「中身」である内臓脂肪や、「外側」である皮下脂肪が増加してしまえば、くびれはあっという間に埋もれてしまいます。

私がこれまでのリサーチで最も「これはもったいない」と感じるのは、施術の成功に安心してしまい、術前よりも食生活が乱れたり、運動習慣が途絶えたりしてしまうケースです。特に恐ろしいのが「内臓脂肪」の増加です。

術後に体重が大幅に増加し、内臓脂肪がパンパンに膨れ上がると、一体どうなるでしょうか?
それは、体の「内側」から、せっかく狭めた肋骨弓に対して、強力な圧力をかけ続けることになります。風船を内側から膨らませるようなものです。骨格自体は元に戻らなくても、常に内側から押し広げられるストレスにさらされ、見た目上は「リバウンドした」「元に戻った」かのような、寸胴なシルエットに逆戻りしてしまうのです。

手に入れた美しいラインを「一生モノ」にするために、術後に意識すべきことは、美容というより、むしろ「健康維持」そのものです。

維持のための行動 具体的なアクション例 その理由・目的
1. 体重・体脂肪管理 ・高脂質・高糖質な食事を避ける
・PFCバランスを意識する
・定期的に体重と体脂肪率を測定する
内臓脂肪と皮下脂肪の増加を防ぎ、内側と外側からの圧迫を避けるため。
2. インナーマッスルの強化 ・ドローイン(お腹をへこませる呼吸法)
・プランク
・ピラティスやヨガ
腹横筋などの天然のコルセットを鍛え、内臓を正しい位置に保持し、肋骨が広がるのを防ぐため。
3. 正しい姿勢の維持 ・デスクワーク中に猫背にならない
・反り腰を意識的に直す
・正しい姿勢でウォーキングする
猫背や反り腰は、肋骨が不自然に開く(リブフレア)最大の原因の一つ。矯正後の骨格を安定させるため。

肋骨リモデリングは、決して「何もしなくても細い体型を維持できる」という魔法のチケットではありません。むしろ、「努力が正しく報われる体(=骨格の土台)を手に入れる」ための、最も強力なサポート手段と考えるべきです。その土台の上で、健康的な生活を継続すること。それこそが、施術の効果を最大限に活かし、持続させるための唯一の方法なのです。

 

参考ページ:肋骨リモデリングと脂肪吸引|どっちが効果的?くびれ作りの最適な選択

 

7. 効果の限界と現実的な目標設定

肋骨リモデリングは、従来の美容医療ではアプローチできなかった「骨格」という領域に踏み込んだ、非常に画期的な施術です。しかし、どれほど素晴らしい技術であっても、万能ではありません。当然ながら、そこには厳然とした「限界」が存在します。

この「限界」を施術前に正しく理解し、ご自身の期待値を現実的なラインに調整(=現実的な目標設定)することこそが、術後の満足度を決定づける最も重要な要素であると、私は断言します。期待値が大きすぎれば、たとえ施術が医学的に成功していたとしても、「こんなはずじゃなかった」という不満だけが残ってしまいます。

肋骨リモデリングの限界点は、大きく分けて以下の3つです。

限界1:脂肪や筋肉は「1ミリ」も減らせない

これは何度でも強調しなければならない、最も重要な限界です。肋骨リモデリングは、骨格矯正の施術です。あなたのウエストの太さの原因が、厚い皮下脂肪や、パンパンに張った内臓脂肪、あるいは発達しすぎた腹斜筋にある場合、この施術を単体で行っても、その悩みの根本的な解決にはなりません。

「骨格も開いているし、脂肪も多い」という(Bタイプの)人の場合、肋骨リモデリングと同時に、あるいは前後に、脂肪吸引や食事指導、場合によっては筋肉へのボトックス注射といった、脂肪・筋肉層へのアプローチを組み合わせる(コンビネーション治療)ことで、初めて理想のラインが見えてくるでしょう。

限界2:元の骨格(胸郭や骨盤)の大きさは変えられない

この施術は、あくまで「不自然に開いてしまった肋骨の角度」を矯正するものです。個々人が生まれ持った「胸郭(きょうかく)そのものの太さ」「骨盤の幅」といった、根本的な骨格のサイズを変えることはできません。

例えば、もともと胸郭が厚く、骨太でがっしりとした体型の人が、骨格の細い華奢なモデルのようなアンダーバストを手に入れることは不可能です。また、「ウエストを、自分の骨盤の幅よりも細くしたい」といった物理的に不可能な目標も設定できません。あくまで、あなたご自身の骨格のポテンシャルの中で、最も美しく見えるライン(=砂時計型)を目指す施術なのです。

限界3:「何cm細くなるか」は、施術してみないと分からない

「平均5〜10cm」というデータはありますが、これはあくまで結果論です。肋骨(特に軟骨)の硬さ、柔軟性、開き具合、左右差は、CTなどである程度予測はできても、最終的には実際に施術でアプローチしてみなければ分からない「不確定要素」が残ります。

「絶対に10cm細くしてください」といった結果(数値)をコミットする施術ではない、という限界も理解しておく必要があります。重要なのは「何cm」という絶対値ではなく、「ビフォーの自分と比べて、どれだけバランスが改善したか」という相対的な変化です。

では、どうすれば「現実的な目標」を設定できるのでしょうか。それは、医師とのカウンセリングで、ご自身の希望を伝えるだけでなく、医師から「あなたの骨格と体型の場合、この施術の適応はどれくらいあるか」「どこまでの変化が期待できて、どこからは期待できないか」というネガティブな情報(限界)もしっかりと聞き出すことに尽きます。

 

参考:脂肪吸引の費用はいくら?料金の仕組みと賢いクリニックの選び

8. 肋骨リモデリングで得られる満足度

さて、ここまで肋骨リモデリングの技術的な側面や限界について、かなり詳細に、そして現実的に解説してきました。では、これらのプロセスを経て、実際に理想のくびれを手に入れた人は、一体何に「満足」しているのでしょうか。

もちろん、「ウエストが-◯cm細くなった」という数値的な結果や、「リブフレアがなくなった」という形状的な変化は、満足度の大きな基盤です。しかし、私が多くの体験談や術後の声(口コミ)を分析する中で強く感じるのは、人々が手に入れているのは、それ以上に大きな「心理的な満足度」「QOL(生活の質)の向上」である、ということです。

具体的には、以下のような声に集約されます。

  • 長年のコンプレックスからの解放:
    「ダイエットしても変わらなかったのは、自分の努力不足ではなく、骨格のせいだった」と客観的に知り、そしてその骨格を「変えられた」という事実。「何をしても無駄」という長年の諦めやコンプレックスから解放されることの心理的インパクトは、計り知れません。
  • ファッションの喜び(自己表現の変化):
    前述の通り、「着たい服」と「着られる服」が一致する喜びです。体型を隠すための服選びから、自分のラインを美しく見せるための服選びへと変わる。これは、日々の自己表現の幅が広がり、生活そのものがカラフルになる体験です。
  • 自信の獲得と他者からの評価:
    鏡に映る自分のシルエットが好きになる。それは、自己肯定感の向上に直結します。自信が持てるようになると、自然と振る舞いや表情も変わり、周囲からも「なんだか綺麗になったね」「生き生きしてるね」といったポジティブなフィードバックが得られやすくなります。この好循環が、人生をさらに前向きに進める原動力となります。
  • 努力が報われる体になる:
    術後に体型維持のためのトレーニングや食事管理を始めたところ、「以前は寸胴のままだったのに、今はやればやるだけくびれが際立つ」と、努力が正しく結果に反映される体に変わったことを実感する人も多いです。

もちろん、これは全て、施術が安全に成功し、患者自身が現実的な期待値を持って臨み、かつ術後のセルフケア(体型維持)を怠らなかった場合に得られる、理想的な結果です。

肋骨リモデリングで得られる真のゴールとは、単に細いウエストではなく、「自分の体に自信を持ち、人生をよりポジティブに楽しむための『土台』を手に入れること」であると言えるかもしれません。

9. 理想のボディラインを手に入れるために

「理想のボディライン」とは、一体どのような状態を指すのでしょうか。それは、単に「細い」ことでも、「体重が軽い」ことでもないはずです。私が考える理想のボディラインとは、「骨格」「脂肪」「筋肉」という3つの要素が、その人固有のバランスの中で、最も美しく調和している状態です。

肋骨リモデリングという施術は、この3大要素のうち、これまで誰もが「変えられない」と諦めていた「骨格」という土台に、アプローチできるようになったという点で、非常に画期的です。

この記事を通じて、肋骨リモデリングの可能性と限界を深く理解していただけたかと思います。最後に、あなたが理想のボディラインを手に入れるために、今一度立ち返るべきポイントを整理します。

あなたの現在の悩みの「主原因」は、どこにあるでしょうか?

  1. もし、痩せているのに寸胴で、リブフレア(肋骨の開き)が目立つなら…
    あなたの悩みは「骨格」が主原因かもしれません。肋骨リモデリングは、あなたの悩みを根本的に解決できる、最も有効な選択肢となるでしょう。
  2. もし、ウエストが手で分厚くつまめ、体脂肪率も高いなら…
    あなたの悩みは「脂肪」が主原因かもしれません。肋骨リモデリングの前に、あるいは同時に、まずは食事管理、運動、脂肪吸引といった「脂肪」へのアプローチが最優先となります。
  3. もし、脂肪は少ないが、腹筋や背筋が発達してがっしりしているなら…
    あなたの悩みは「筋肉」が主原因かもしれません。骨格矯正と併せて、トレーニング内容の見直しや、筋肉のボリュームを抑えるアプローチが必要になるかもしれません。

多くの場合、これらの要因は単独ではなく、AとB、あるいはAとCといったように、複雑に絡み合っています。だからこそ、自分一人で「私は骨格が原因!」と決めつけるのは危険です。

肋骨リモデリングという選択肢を「正しく」検討するために

この記事で、肋骨リモデリングが平均して5cm〜10cmのウエスト減少をもたらす可能性があること、しかしその結果は骨格・脂肪・筋肉の個人差に大きく左右されることを解説してきました。そして、一度矯正された骨格は半永久的ですが、その効果を維持するには術後の体型管理が不可欠であることもお伝えしました。

この施術は、長年のコンプレックスを解消し、人生を変えるほどの自信を与えてくれる可能性を秘めた、強力なツールです。しかし、それは「魔法」ではありません。その恩恵を最大限に受けるためには、ご自身の状態を客観的に知り、現実的な目標を設定することが何よりも重要です。

そのために、あなたが今日からできる具体的なアクションは2つです。

  1. ご自身の「寸胴の原因」をセルフチェックする:
    まずは鏡の前で、ご自身の肋骨の開き(リブフレア)をチェックしてみてください。同時に、ウエストの脂肪がどれくらいつまめるか、内臓脂肪が気になる食生活を送っていないか、客観的に分析してみましょう。
  2. 「分析」のために専門家の門を叩く:
    もし「骨格が原因かもしれない」と感じたら、次のステップは「相談」です。その際、信頼できる専門クリニックを選んでください。そこで「あなたの場合は、骨格が◯割、脂肪が◯割影響していますね」という、プロの「分析」を受けること。

肋骨リモデリングは、「受けるか、受けないか」の二択の前に、まずは「自分に適応があるのか、どれだけの効果が見込めるのかを、客観的に知る」というプロセスを踏むべき施術です。ご自身の体を正しく理解することから、理想のボディラインへの確かな一歩が始まります。

 

参考:ボディコントアリングの費用はいくら?施術内容別の料金相場を徹底解説

 

美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。

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