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COLUMN医師監修コラム

医療ダイエットの費用はいくら?GLP-1・脂肪冷却の料金相場を解説

2025.11.27

「医療の力で楽に痩せられるなら、試してみたい…」でも、ウェブサイトを見ると様々な料金が並んでいて、結局いくらかかるのか、さっぱり分からない。

 

そんな風に、費用への不安から一歩を踏出せずにいませんか?

情報が溢れかえる中で、「本当にこの金額で理想の体型になれるの?」と疑心暗鬼になってしまう気持ち、私も痛いほどよく分かります。

 

何を隠そう、私自身も過去にダイエットで散々遠回りをしてきた一人。高額なエステのコースを組んだり、結果の出ないパーソナルジムに大金を投じたりと、今思い返けば「あの投資は正しかったのだろうか」と首を傾げたくなる経験ばかりです。

 

医療ダイエットは、そんな過去の私のような「ダイエット迷子」にとって、最後の切り札になり得る強力な選択肢です。

 

しかし、その価値を正しく理解し、納得して一歩を踏出すためには、お金に関する透明性が不可欠。

 

ここでは、単に料金の相場を羅列するだけではありません。GLP-1や脂肪冷却といった人気の施術にかかるリアルな費用から、なぜクリニックによって価格が違うのかという裏側の事情、そして最終的にあなたが後悔しないための「賢いお金との向き合い方」まで。

私がこの業界で培ってきた知識と、数々の事例を見聞きしてきた経験を交えながら、あなたの疑問や不安を一つひとつ、丁寧に解消していきますね。

 

1. 医療ダイエットの料金体系

医療ダイエットの世界に足を踏み入れた多くの人が、最初に戸惑うのがその独特な料金体系かもしれません。

ウェブサイトに大きく書かれた「〇〇円!」という魅力的な数字だけを見てカウンセリングに行ったら、最終的な見積もり額が全然違って驚いた、という話は本当によく聞きます。それはまるで、旅行サイトで格安のツアーを見つけたと思ったら、空港税や燃油サーチャージが次々と加算されていく感覚に似ています。

後でがっかりしないためにも、まずは料金がどのような要素で構成されているのか、その全体像を把握しておくことが非常に重要です。

 

医療ダイエットの料金を構成する主な要素

 

一般的に、医療ダイエットの総額は、主に以下の要素の組み合わせで決まります。

  • 施術料
    • これが料金の中心となる部分です。GLP-1の薬剤費、脂肪冷却の施術費などがこれにあたります。
    • 多くの場合、「1回あたり」「1エリアあたり」「1本あたり」といった単位で表示されています。
  • 初診料・再診料
    • 最初に医師の診察を受けるための費用です。
    • クリニックによっては無料の場合もありますが、数千円程度かかるのが一般的です。
    • 治療経過を見るための再診でも費用が発生することがあります。
  • 検査料
    • 安全に治療を進めるために、事前の血液検査などが必須となる場合があります。
    • 特にGLP-1ダイエットなど、体質が関わる治療では欠かせないプロセスです。
    • これも数千円から1万円以上かかることがあります。
  • 処方料・手技料
    • 薬剤を処方してもらったり、注射や施術を受けたりする際にかかる費用です。
    • 施術料に含まれていることもあれば、別途請求されることもあります。
  • その他(麻酔代・物品代など)
    • 施術によっては、痛みを和らげるための麻酔クリームや、専用の消耗品が必要になることもあります。
    • 細かな部分ですが、積み重なると意外と大きな金額になります。

クリニックによって料金体系は様々

 

面白いことに、これらの料金体系はクリニックの方針によって様々です。

  • 全ての費用が一つになった「パッケージプラン」を提示している分かりやすいクリニック
  • 一つひとつの費用を積み上げていく形式のクリニック

大切なのは、カウンセリングの段階で「ここに出ている金額以外に、追加でかかる可能性のある費用はありますか?」と、はっきりと確認すること。この一言が、後々の金銭的な不安を取り除いてくれるお守りになります。

関連記事はこちら:脂肪吸引の他院修正|凸凹・たるみ・取り残しを滑らかに修正

2. GLP-1ダイエットの月々の費用

医療ダイエットの主役「GLP-1ダイエット」の費用と賢い選び方

 

自然に食欲が抑えられ、ストレスなく体重減少が期待できるとして、今や医療ダイエットの主役とも言える「GLP-1ダイエット」。

毎日または週に一度、自分で注射をする手軽さから人気を集めていますが、その費用は「月々いくら」という形で発生する**のが特徴です。

 

GLP-1ダイエットの費用相場

 

  • 1ヶ月あたりの相場:3万円~10万円前後
  • 価格に幅がある理由:使用する薬剤の種類や量によって大きく異なります。

 

薬剤の種類によって費用と手間が変わる

 

GLP-1受容体作動薬には、主に2つのタイプがあります。

  • 毎日自分で注射するタイプ
    • 費用:1ヶ月あたりの費用は少し安価な傾向。
    • 特徴:費用を抑えられる分、毎日の手間がかかります。
  • 週に1回で済むタイプ
    • 費用:利便性が高い分、費用も高くなることが多いです。
    • 特徴:手間が少なく、続けやすいというメリットがあります。

 

【要注意】安さだけで選ぶと失敗する可能性も

 

私が以前ご相談を受けた方の中には、こんな失敗談をお持ちの方がいらっしゃいました。

「最初は一番安いプランで始めたけれど、なかなか効果が出なくて、結局より高価な薬剤に変更したら、予算を大幅にオーバーしてしまった」

GLP-1ダイエットは、魔法の薬ではありません。

その人の体質や目標体重によって、適切な薬剤や投与量が変わってきます。

 

失敗しないために最も重要なこと

 

後悔しないためには、最初のカウンセリングが非常に重要です。

  • 自分の目標を医師にしっかりと伝える。
  • どのくらいの期間、どの薬剤を使うことになりそうか、現実的なシミュレーションをしてもらう。
  • 表面的な安さだけで選ばず、自分のライフスタイルや予算と相談して無理なく続けられるプランを選ぶ。

表面的な安さだけで選んでしまうと、「安物買いの銭失い」になりかねないのが、この治療の少し難しいところです。

あなたにとって最適なプランを見つける視点が、何よりも大切です。

3. 脂肪冷却(クールスカルプティング)の1エリアあたりの費用

【脂肪冷却】その料金、本当に「1エリア」?知っておくべき費用の落とし穴

 

「この、どうしても落ちないお腹の脂肪だけ、どうにかしたい…」

そんな風に、特定の部位の脂肪に悩む方にとって、脂肪冷却は非常に魅力的な選択肢です。メスを使わずに脂肪細胞そのものを破壊し、減らすことができるこの施術は、「部分痩せ」を叶える切り札と言えるでしょう。

 

脂肪冷却の料金体系とその相場

 

料金体系は非常にシンプルで、「1エリア(または1部位)あたり〇〇円」と設定されていることがほとんどです。

  • 料金相場:1エリアあたり3万円~7万円程度
  • 価格が上がる要因:最新機器の使用、施術範囲の広さなど

しかし、このシンプルな料金体系にこそ、知っておくべき「落とし穴」が潜んでいます。

 

最大の注意点:「1エリア」の数え方

 

多くの人が陥りがちなのが、自分が「1エリア」だと思っている範囲が、クリニックの見積もりでは「複数エリア」としてカウントされるケースです。

これは決してクリニックが不親切なわけではなく、美しいボディラインをデザインするためには、それだけの範囲をカバーする必要がある、という専門的な判断によるものです。

具体的なエリア数の計算例

  • 例1:ぽっこり下腹部
    • 自己判断:「下腹部」で「1エリア」
    • クリニックの見積もり:効果を出すため、下腹部の右側と左側にそれぞれ装着する必要があるため「2エリア」
  • 例2:二の腕の振袖肉(両腕)
    • 自己判断:「両腕」で「2エリア」
    • クリニックの見積もり:左右それぞれの腕で、さらに表側と裏側に装着する必要があるため合計「4エリア」

このように、想定の2倍~4倍の見積もりになることも珍しくありません。

 

失敗しないための最重要確認ポイント

 

脂肪冷却を検討する際は、カウンセリング時に必ず以下の質問をしてください。

「私が痩せたいこの部分は、具体的に何エリアに相当しますか?そして、総額はいくらになりますか?」

この具体的なエリア数と総額の事前確認こそが、後悔なく理想のボディラインを手に入れるための、最も確実な一歩となります。

 

4. 脂肪溶解注射の1本・1ccあたりの費用

【ピンポイント痩せの鍵】脂肪溶解注射の料金の仕組みと注意点

 

比較的広範囲の脂肪にアプローチする脂肪冷却とは対照的に、もっとピンポイントで、ごく細かい部分の脂肪を減らしたい場合に活躍するのが「脂肪溶解注射」です。

特に、顔の輪郭あご下のたるみといった、デリケートな部分の調整を得意としています。

 

■「1cc数千円」という表記の注意点

 

脂肪溶解注射の料金体系は、一見すると非常に安価に見えるのが特徴です。

  • 「1ccあたり数千円」
  • 「1本(10cc)あたり数万円」

このような表記が一般的で、「これなら気軽に試せそう」と感じる方も多いかもしれません。

しかし、ここで冷静な判断が必要です。

ビールジョッキにスポイトで一滴だけ水を垂らしても何も変わらないのと同じで、脂肪溶解注射は、効果を実感するためにはある程度の量を、複数回にわたって注入する必要があります。

 

■実際に必要な量と回数、そして総額の目安

 

例えば、多くの方が気にされる「あご下の脂肪」をスッキリさせる場合を考えてみましょう。

  • 1回あたりの注入量目安
    • 10cc~20cc程度
  • 推奨される施術ペース
    • 2週間~1ヶ月おき
  • 効果実感までの回数目安
    • 3~5回程度

これを具体的な料金に当てはめてシミュレーションしてみます。

  • 【料金シミュレーション】
    • 設定: 1ccあたり5,000円
    • 施術内容: 1回で10cc注入し、それを5回繰り返す
    • 計算式: 5,000円 × 10cc × 5回 = 250,000円

このように、当初の「数千円」というイメージとはかなり異なった総額になることがお分かりいただけるかと思います。

 

■成功の鍵は「長期的視点」

 

脂肪溶解注射は、まるで彫刻家がノミで少しずつ形を整えていく作業に似ています。一回ごとの変化はわずかかもしれませんが、それを根気よく続けることで、理想のラインが浮かび上がってくるのです。

この施術で成功するための鍵は、以下の2点です。

  • 「1cc」という小さな単位の価格に惑わされないこと
  • 自分のゴールまでに必要な「総量」と「総額」はいくらになるのか、長期的な視点で計画を立てること

カウンセリングの際には、目先の安さだけでなく、最終的な目標達成までに必要なトータルの費用と回数について、しっかりと医師に確認することが重要です。

関連記事:男性のためのボディコントアリング|腹筋を割り、逆三角形の体を作る方法

5. 内服薬(食欲抑制剤など)の費用

医療ダイエットには、注射や機器を使った施術だけでなく、内服薬、つまり「飲み薬」で食欲をコントロールしたり、糖や脂肪の吸収を抑えたりする方法もあります。

これは他の施術と組み合わせて、ダイエット効果を加速させるための「名脇役」として処方されることが多いです。

 

費用の相場

 

費用の相場は薬の種類にもよりますが、1ヶ月分でおおよそ1万円~3万円程度が目安です。GLP-1ダイエットなどに比べると、比較的手に取りやすい価格帯と言えるでしょう。

 

主に処方される薬の種類

 

処方される薬には、主に以下のような種類があります。

  • 食欲抑制剤脳の食欲中枢に働きかけ、満腹感を持続させることで、食事量を自然に減らすのを助けます。
  • 糖質吸収抑制薬食事から摂取した糖質が、小腸で吸収されるのをブロックする働きがあります。
  • 脂質吸収抑制薬食事中の脂肪分を吸収せずに、便として体外へ排出するのを助けます。

 

薬を服用する上での大切な心構え

 

私自身、食べ過ぎてしまった翌日の調整として、脂質吸収抑制薬を「お守り」のように活用することがあります。

しかし、大前提として、これらの薬はあくまでダイエットの補助輪です。

薬を飲んでいるからといって、暴飲暴食を続けていては全く意味がありません。

むしろ、薬の力を借りながら、少しずつ自分の食生活を見直していく、という意識が大切です。

 

【最重要】安易な個人輸入は絶対に避けるべき

 

そして何より重要なのは、これらの薬はすべて、医師の診断と処方が絶対に必要な医療用医薬品であるということです。

最近では、海外から安価な薬を個人輸入できるサイトも見かけますが、これには非常に大きなリスクが伴います。

  • 偽造薬である可能性
  • 自分の体質に合わない薬を服用し、深刻な健康被害に繋がるケース

実際に、このような健康被害も報告されています。

費用を抑えたい気持ちは分かりますが、健康を損なってしまっては元も子もありません。

必ず、信頼できる医療機関で医師の診察を受け、ご自身に合った適切な薬を処方してもらうようにしてください。

 

6. なぜクリニックによって料金が違うのか

「同じ脂肪冷却なのに、Aクリニックは3万円で、Bクリニックは5万円。この違いって何?」

これは、医療ダイエットを検討する誰もが抱く、素朴で、しかし非常に本質的な疑問です。

 

価格の違いは、単に「高い方が良い」「安い方がお得」という単純な話ではありません。その背景には、各クリニックの哲学や方針を反映した、いくつかの理由が存在します。

 

その価格差を生み出す主な要因を、少しだけ覗いてみましょう。

 

  • 使用する機器や薬剤の品質:

    例えば脂肪冷却機一つとっても、様々なメーカーの機器が存在します。厚生労働省が効果と安全性を承認している、いわゆる「正規品」の機器は、導入コストが高いため、施術料金も高くなる傾向にあります。一方で、承認されていない安価な機器を使えば、料金は抑えられますが、その効果や安全性は未知数です。これはGLP-1や脂肪溶解注射の薬剤も同様で、「正規品」かどうかは、価格を左右する大きな要素です。

     

  • 医師やスタッフの技術力と経験値:

    医療ダイエットは、ただ機械のボタンを押したり、注射を打ったりするだけの単純作業ではありません。美しいボディラインを作るためには、脂肪のつき方や筋肉の位置を正確に見極める医師の「デザイン力」が不可欠です。経験豊富な医師や、専門的な研修を受けたスタッフを揃えているクリニックは、その人件費が価格に反映されます。これは、技術力という目に見えない価値への対価なのです。

     

  • カウンセリングとアフターフォローの手厚さ:

    料金が安価なクリニックの中には、効率を重視するあまり、カウンセリングが短時間で終わってしまったり、施術後のフォローがほとんどなかったりするケースもあります。一方で、価格が高めのクリニックは、一人の患者にかける時間を長く確保し、不安がなくなるまで丁寧に説明してくれたり、施術後の食事指導や定期的な検診といった、リバウンドを防ぐための手厚いサポート体制を整えていたりします。

     

  • 立地や内装などの付加価値:

    駅直結の便利な立地、高級ホテルのようなラグジュアリーな内装、プライバシーに配慮された完全個室。こうした快適な空間で施術を受けられるという付加価値も、価格の一部です。

     

面白いことに、料金はクリニックが「何を大切にしているか」を映し出す鏡のようなもの。安さを追求する背景には、効率化やコストカットがあるかもしれませんし、高さの裏には、安全性や技術力、手厚いサポートへのこだわりが隠されているかもしれません。

どちらが良い悪いということではなく、自分が何を最も重視するのかを考え、その価値観に合ったクリニックを選ぶことが、後悔しないための最も重要な視点と言えるでしょう。

関連記事:脂肪溶解注射(BNLS、カベリン等)の効果とリアル|顔痩せ・部分痩せ

7. 医療ダイエットに保険適用は?

医療ダイエットを検討する際、「これって、医療保険は使えないの?」という疑問は多くの方が抱くでしょう。

結論から言うと、残念ながら、私たちが一般的にイメージする医療ダイエットのほとんどは、保険適用の対象外です。

 

なぜ保険が適用されないのか?

 

その理由は非常にシンプルで、日本の公的医療保険制度が「病気やケガの治療」を目的としているからです。

  • 美容目的の医療行為: 「もっとスリムになりたい」「見た目を美しくしたい」といった願いを叶えるための医療行為は、病気の治療とは見なされません。
  • 自由診療: これらは「自由診療」という扱いになり、クリニックが自由に料金を設定でき、費用はすべて自己負担となります。

これは医療ダイエットに限った話ではなく、シミ取りのレーザー治療やシワ改善の注入治療など、多くの美容医療が同じ理由で自由診療となっています。

 

保険が適用される例外的なケース

 

ごく稀ですが、保険が適用される例外も存在します。

それは、医師が「高度肥満症」と診断した場合です。

これは、肥満が原因で以下のような深刻な健康障害を引き起こしている、またはそのリスクが極めて高い状態を指します。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症

このようなケースでは、肥満そのものが「治療すべき病気」と判断され、一部の食欲抑制剤などが保険適用で処方されることがあります。

【重要】

しかし、これはあくまで医学的な治療の一環であり、私たちが目指す「美容のためのダイエット」とは一線を画するものだと理解しておく必要があります。

 

医療費控除について

年間でかかった医療費が一定額を超えると税金が還付される「医療費控除」についても、残念ながら美容目的の医療ダイエットは対象外となるのが一般的です。

自由診療であるからこそ、私たちはより一層、その費用対効果をシビアに見極め、納得した上で治療を選択する必要があるのです。

関連記事:脂肪吸引の費用はいくら?料金の仕組みと賢いクリニックの選び

8. モニターやキャンペーンの活用

「費用は気になるけど、それでもやっぱり試してみたい…」そんな時に、ぜひ賢く活用したいのが、クリニックが提供している「モニター制度」や「キャンペーン」です。

これらを上手に利用すれば、通常よりもお得に医療ダイエットを始めることが可能になります。

 

  • モニター制度:

    これは、施術前後の写真や、体験談のアンケートなどをクリニックのウェブサイトやSNSに掲載することに協力する代わりに、施術を割引価格、場合によっては無料で受けられる制度です。
    クリニック側としては、リアルな症例写真という貴重な広告素材が手に入るメリットがあり、私たち患者側は費用を抑えられるという、双方にとって利点のある仕組みです。

    ただし、これにはいくつかの注意点があります。顔出しが必要なのか、どの程度の範囲まで写真が公開されるのか、契約期間はどのくらいか、といった条件を事前にしっかりと確認することが不可欠です。

    私が知っているケースでは、モニター価格に惹かれて安易に契約したものの、頻繁な通院や写真撮影が思った以上に負担になり、途中で辛くなってしまったという方もいました。条件を十分に理解し、納得した上で応募することが大切です。

     

  • キャンペーンの活用:

    多くのクリニックでは、新規の患者様を対象としたキャンペーンを定期的に実施しています。

    • 初回限定トライアル: 特定の施術を、お試し価格で1回だけ受けられるプラン。
    • 期間限定割引: 夏前や年末年始など、特定のシーズンに合わせて料金が割引される。
    • セットプラン割引: 複数の施術を組み合わせることで、単体で受けるよりも割安になる。

これらのキャンペーンは、医療ダイエットへの第一歩を踏み出す絶好の機会です。特に「初回限定トライアル」は、そのクリニックの雰囲気や、施術の痛み、スタッフの対応などを、少ない負担で実際に体験できるという大きなメリットがあります。

 

大切なのは、常にアンテナを張っておくこと。気になるクリニックのウェブサイトを定期的にチェックしたり、公式LINEやメールマガジンに登録したりしておくと、お得な情報を見逃さずにキャッチできます。こうした地道な情報収集が、最終的なコストを大きく左右することもあるのです。

 

9. 総額で考える、リバウンドしないためのコスト

ここまで、様々な施術の料金について見てきましたが、ここで一度、最も重要な視点に立ち返りたいと思います。

 

それは、ダイエットの費用を「総額」で捉え、

そして「リバウンドしないこと」こそが最大のコスト削減である、という考え方です。

 

目先の安さに惹かれて効果の薄い方法を選び、結局リバウンドして、また別のダイエットにお金をかける…。これは、まるで穴の空いたバケツで水を運び続けるようなもの。時間もお金も、そして何よりあなたの貴重な精神力も、すべて無駄になってしまいます。私自身、過去に何度もこの罠に陥りました。

 

考えてみてください。仮に、50万円の医療ダイエットで理想の体型を手に入れ、その後の人生ずっとその体型をキープできたとします。一方で、毎年10万円ずつ、効果の出ない様々なダイエット法に投資し続け、5年経っても何も変わらなかったとしたら、どちらが賢いお金の使い方でしょうか?答えは明らかですよね。

 

医療ダイエットの費用には、単に脂肪を減らすための施術料だけでなく、その後の人生で太りにくい体と生活習慣を手に入れるための「教育費」や「サポート費」も含まれている、と私は考えています。

 

  • なぜ自分が太ってしまったのか、その原因を専門家と突き止めるカウンセリング費用。

  • 施術後の効果を最大化し、維持するための食事や運動に関するプロのアバイス料。

  • 万が一、体調に変化があった時に、いつでも相談できるという安心感への対価。

 

これらはすべて、リバウンドという最悪の結末を避けるための、極めて重要な「投資」なのです。

ですから、クリニックを選ぶ際には、施術そのものの価格だけでなく、「このクリニックは、私がリバウンドしないように、どこまでサポートしてくれるだろうか?」という視点をぜひ持ってください。そのサポート体制の手厚さこそが、あなたのダイエットを「一過性のイベント」で終わらせるか、「一生モノの財産」に変えるかの分水嶺となるはずです。

 

10. 予算に合わせた医療ダイエットプランの立て方

さて、ここまで読み進めていただいたあなたは、医療ダイエットの費用に関する知識と、賢い考え方の両方を手に入れたはずです。最後は、その知識を元に、自分に合ったプランを立てるための具体的なアクションプランをご紹介します。

闇雲にカウンセリング巡りをする前に、このステップを踏むことで、あなたは冷静かつ的確に、自分にとって最良の選択ができるようになるでしょう。

 

ステップ1: 自分の「財布」と「目的」を明確にする

まず最初にやるべきは、今回のダイエットにかけられる総額の上限、つまり「予算」を決めることです。「最大で〇〇円までなら出せる」という軸を自分の中に持つことで、カウンセリングで高額なプランを勧められても、冷静に判断できます。

同時に、「自分はなぜ痩せたいのか?」「どの部位を、どう変えたいのか?」という目的を具体的に言語化しておきましょう。「体重を5kg落としたい」のか、「ジーンズに乗るお腹の脂肪をなくしたい」のかで、選ぶべき施術は全く変わってきます。

 

ステップ2: 無料カウンセリングを「比較検討の場」として活用する

予算と目的が固まったら、いよいよクリニックの無料カウンセリングを予約します。ここで大切なのは、最低でも2~3つのクリニックを回ってみることです。一つのクリニックの話だけを鵜呑みにするのは非常に危険。複数の専門家の意見を聞くことで、提案されたプランが本当に自分に合っているのか、料金は適正なのかを、客観的に比較できるようになります。

 

ステップ3: カウンセリングで「聞くべきこと」リストを持っていく

カウンセリングの場では、緊張してしまって聞きたかったことを忘れてしまいがち。そうならないために、事前に質問リストを用意しておくことを強くお勧めします。

 

【カウンセリング質問リスト例】

  • 今日提示された見積もり金額以外に、今後追加で発生する可能性のある費用は一切ありませんか?
  • このプランで、どのくらいの期間で、どのような変化が期待できますか?
  • 施術のメリットだけでなく、考えられるリスクやデメリット、ダウンタイムについても詳しく教えてください。
  • 施術後のアフターフォローは、具体的にどのような内容ですか?(食事指導、定期検診の有無など)
  • 万が一、効果が感じられなかった場合の保証制度などはありますか?

 

これらの質問に、誠実に、そして分かりやすく答えてくれるかどうかは、そのクリニックの信頼性を測るための重要なバロメーターになります。

医療ダイエットは、決して安い買い物ではありません。だからこそ、人任せにせず、あなた自身が主体的に情報を集め、比較し、納得して決断することが何よりも重要なのです。

関連記事はこちら:肋骨リモデリングと脂肪吸引|どっちが効果的?くびれ作りの最適な選択

賢い投資で、もうお金に悩まない最後のダイエットを始めよう

医療ダイエットの費用は、一見すると高額に感じられるかもしれません。

 

しかし、その金額は、単に「痩せる」という行為への対価ではなく、長年の悩みから解放され、自信に満ちた新しい自分を手に入れるための、極めて価値のある「自己投資」です。

 

重要なのは、価格の安さだけで判断するのではなく、その背景にある技術力、安全性、そして何より、あなたの目標達成まで伴走してくれる手厚いサポート体制を見極めること。

リバウンドを繰り返すダイエットの無限ループに終止符を打つことこそが、長い目で見れば最高の節約になるのです。

 

この記事で得た知識を羅針盤として、ぜひいくつかのクリニックで話を聞いてみてください。

 

きっと、あなたの価値観にぴったりと合い、「ここなら任せられる」と思える場所が見つかるはずです。

お金への不安を解消し、納得のいく一歩を踏み出すこと。それこそが、あなたの人生で「最後のダイエット」を成功させるための、最も確実な始まりなのです。

 

美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。

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