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COLUMN医師監修コラム

膣縮小(膣圧形成)で産後や加齢のゆるみを改善|効果と施術法を比較

2025.12.21

「出産してから、くしゃみや笑った時に尿が漏れるようになった」「お風呂上がり、膣からお湯が漏れ出て不快…」「以前と比べて、パートナーシップに自信が持てなくなった」

こうした膣のゆるみに関する悩みは、実は非常に多くの方が抱えている、ごく自然な体の変化です。特に産後加齢といったライフステージの変化に伴い、誰にでも起こり得るものです。私自身、Webマーケティングの立場で多くの女性の悩みに触れてきましたが、この問題は「恥ずかしいこと」ではなく、「体の機能が変化しているサイン」として、正しくケアすべきことだと感じています。

多くの場合、これらの悩みは「気のせい」でも「我慢するしかないもの」でもありません。現代の婦人科形成の分野では、この「ゆるみ」を改善するための選択肢が、大きく分けて「切らない治療」と「外科手術」の2種類、確立されています。

ここでは、なぜゆるみが起こるのかという根本的な原因から、具体的な悩み、そして「膣ハイフ」「膣レーザー」「膣縮小術」といった各施術法の特徴、メリット・デメリット、費用やダウンタイムまで、あなたが最適な選択をするために必要な情報を、一つずつ具体的に解説していきます。


1. 膣のゆるみの原因(出産、加齢)

「ゆるみ」と一口に言っても、その原因は一つではありません。大きく分けて、「出産によるダメージ」と「加齢による組織の変化」が二大要因です。膣は、内側の粘膜層と、それを取り巻く筋肉層(骨盤底筋群の一部)によって支えられています。この両方、またはいずれかが変化することで、ゆるみは発生します。

最大の原因:出産による物理的ダメージ
妊娠・出産は、女性の体に最も大きな変化をもたらします。特に経膣分娩では、赤ちゃんが産道(膣)を通過する際、膣の壁は極限まで引き伸ばされます。これにより、膣の粘膜や結合組織がダメージを受けるだけでなく、その土台となっている骨盤底筋群が断裂したり、過度に引き伸ばされたりします。産後に適切なケアをしないと、この筋肉のゆるみがそのまま残ってしまい、膣全体を支える力が弱まってしまうのです。これが、産後の尿もれやゆるみ感の主な原因です。たとえ帝王切開であっても、妊娠中のホルモンの影響や、大きくなった子宮が骨盤底筋を圧迫し続けることで、ゆるみが生じる可能性はあります。

避けられない変化:加齢による組織の菲薄化(ひはくか)
もう一つの大きな原因は、加齢、特に閉経前後に起こる女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。エストロゲンは、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンの生成を促す役割を持っています。このホルモンが減少すると、膣の粘膜も例外なく影響を受けます。

  • コラーゲンの減少:膣壁の組織が薄くなり、弾力(ハリ)が失われます。
  • 血流の低下:組織に栄養が行き渡りにくくなり、乾燥しやすくなります(膣萎縮)。
  • 筋力の低下:全身の筋肉量低下と同様に、骨盤底筋群の筋力も徐々に低下していきます。

面白いことに、出産経験の有無にかかわらず、40代後半から50代にかけて、多くの方が「以前とは違う」という感覚を覚え始めるのは、このホルモンバランスの変化が大きく関わっています。産後のダメージと加齢による変化が組み合わさることで、ゆるみの感覚はさらに強くなる傾向があります。

膣のゆるみの主な原因とその特徴

要因 主な原因 主に影響を受ける組織 変化の特徴
出産(産後) 経膣分娩による物理的な伸展・損傷。 骨盤底筋群(筋肉)、膣壁(粘膜・結合組織) 比較的急速に変化する。筋肉の断裂を伴うことも。
加齢(更年期) 女性ホルモン(エストロゲン)の減少。 膣粘膜(コラーゲン)、骨盤底筋群(筋力低下) ゆっくりと進行する。乾燥や萎縮を伴うことが多い。

 

関連記事:小陰唇縮小術のすべて|大きさ・黒ずみの悩みを解消し、快適な毎日へ

 


2. 尿もれやお湯漏れなどの悩み

膣のゆるみは、単に「感覚」の問題だけにとどまらず、日常生活における具体的な「機能的」な悩みとして現れます。これらはQOL(生活の質)を著しく低下させるため、早期のケアが推奨されます。

代表的な悩み「腹圧性尿もれ」
これは、膣のゆるみ、特に土台となる骨盤底筋群が弱まることで起こる典型的な症状です。骨盤底筋群は、ハンモックのように膀胱や尿道を下から支えています。この筋肉がゆるむと、くしゃみ、咳、ジャンプ、重いものを持つなど、お腹に力が入った瞬間(=腹圧がかかった瞬間)に、尿道をキュッと締める力が働かず、意図せず尿が漏れてしまいます。産後の女性の約3人に1人が経験するとも言われており、非常に一般的な悩みですが、多くの方が「恥ずかしい」「年だから仕方ない」と我慢してしまっているのが現状です。これは、膣圧が低下しているサインでもあります。

不快感の強い「お湯漏れ(膣内への水の侵入)」
お湯漏れ」は、公衆浴場やプール、自宅の入浴後に、膣内に入り込んだお湯が、立ち上がった時などに流れ出てくる現象を指します。これは、膣の入り口や内部がゆるみ、膣圧が低下することで、膣内が密閉されず、水が入り込みやすくなるために起こります。衛生的にも気になりますし、「いつ出てくるか分からない」という不快感は、温泉旅行などを楽しめなくなる要因にもなり得ます。

その他の悩みとしては、以下のようなものがあります。

  • 膣ナラ(膣からの排気音):性交時や特定の姿勢(ヨガなど)をとった時に、膣内に空気が入り込み、それがオナラのような音を立てて出てしまう現象。
  • 感覚の低下:膣内の圧が下がることで、性交時の摩擦が減少し、感度が低下したと感じることがあります。
  • タンポンの脱落:タンポンが膣内でしっかりと保持されず、ずり落ちてきやすくなる。

膣のゆるみから生じる主な機能的な悩み

症状 具体的な現象 主な原因
腹圧性尿もれ 咳、くしゃみ、ジャンプなどで尿が漏れる。 骨盤底筋群のゆるみ(尿道を支える力の低下)
お湯漏れ 入浴後、膣からお湯が流れ出てくる。 膣の入り口〜内部のゆるみ(膣内の密閉性低下)
膣ナラ(膣排気音) 性交時や運動時に膣から空気が出る音がする。 膣のゆるみにより空気が入り込みやすくなる。


3. パートナーシップへの影響

膣のゆるみは、ご自身の機能的な問題だけでなく、パートナーシップにも影響を及ぼすことがあります。これは非常にデリケートな問題であり、なかなか他人に相談できず、一人で抱え込んでしまいがちな部分です。

物理的な側面としては、膣内の空間が広がり、膣圧が低下することで、性交時のお互いの摩擦感が減少し、満足感が得られにくくなる、という問題があります。以前のようなフィット感が失われることで、ご自身だけでなく、パートナーから「変わった」と指摘されることへの恐れを感じる方もいらっしゃいます。また、前述の「膣ナラ」が起こることで、行為に集中できなくなってしまうケースもあります。

しかし、私がこれまで多くの女性の声に触れてきた中で、より深刻だと感じるのは、むしろ「心理的な影響」です。

  • 「産後、体が変化してしまい、女性としての自信を失った」
  • 「パートナーにどう思われているか不安で、行為自体が億劫になった」
  • 「ゆるみが原因かもしれないと思うと、素直に楽しめない」

このように、体の変化が自己肯定感の低下に直結し、結果としてパートナーとの間に心理的な距離が生まれてしまうのです。パートナーがその変化に気づいているかどうか以上に、ご自身が「自分は変わってしまった」と思い悩むこと自体が、親密な関係性を築く上で大きな障壁となります。

重要なのは、これはあなたの「せい」ではなく、出産という大仕事や、加齢という自然なプロセスによって生じた「変化」であると認識することです。そして、その変化は、現代の医療でケアできる可能性がある、ということを知っておくことが大切です。


4. 切らない治療「膣ハイフ」「膣レーザー」

「ゆるみは気になるけれど、手術は怖い」「まずは手軽な方法から試したい」という方に、現在主流となっているのが「切らない治療」です。これらはメスを使わず、主に熱エネルギーを利用して膣内のコラーゲン生成を促し、組織を引き締める治療法です。代表的なものが「膣ハイフ(HIFU)」と「膣レーザー」です。

【膣ハイフ(HIFU)】
HIFU(高密度焦点式超音波)は、元々がん治療や、顔のたるみ治療(ウルセラなど)で使われてきた技術です。これを膣治療に応用したものが膣ハイフです。
その最大の特徴は「深達度」。レーザーが届かない、膣粘膜の奥深くにあるSMAS層(筋膜層)や、さらに深い筋肉層にまで、ピンポイントで超音波の熱エネルギーを届けます。
虫眼鏡で太陽光を集めて紙を焦がすように、皮膚表面にはダメージを与えず、内部の狙った深さ(例:1.5mm, 3.0mm, 4.5mm)に熱凝固点を作ります。
この熱ダメージが治癒する過程で、強力なコラーゲン生成組織の収縮が起こります。まるで、内部から膣を「縫い縮める」ようなイメージです。特に、膣の奥深くからの引き締めに適しているとされています。

【膣レーザー(CO2レーザー / エルビウムヤグレーザー)】
膣レーザーは、膣の「粘膜表面(浅い層)」にアプローチする治療です。フラクショナルレーザーという技術を使い、膣壁の粘膜に目に見えないほど微細な穴を無数に開け、熱エネルギーを与えます。
この微細な傷が治癒する過程で、粘膜層のコラーゲンが活発に再生されます。
古くなった壁紙を剥がし、新しい壁紙に張り替えるだけでなく、壁紙の下の「のり」まで新しくするようなイメージです。
結果として、膣粘膜がふっくらと厚みを取り戻し、潤い(水分量)も改善します。加齢による乾燥や萎縮、それに伴うゆるみ感、性交痛の改善に特に高い効果を発揮します。

どちらが良いかは、あなたの「ゆるみの原因」によります。筋肉層までゆるんでいる産後の方にはハイフ、粘膜の萎縮や乾燥がメインの加齢によるゆるみにはレーザー、といった使い分けや、両方を組み合わせるコンビネーション治療が行われることもあります。

「膣ハイフ」と「膣レーザー」の比較

項目 膣ハイフ (HIFU) 膣レーザー (CO2 / Er:YAG)
エネルギーの種類 高密度焦点式超音波 炭酸ガスレーザー または エルビウムヤグレーザー
主なターゲット層 膣粘膜の奥(筋膜層・筋肉層) 膣粘膜の表面・浅い層
主な効果 深部からの引き締め(タイトニング)、尿もれ改善 粘膜の再生(ふっくらさせる)潤いの改善、乾燥・性交痛改善
適した悩み 産後のゆるみ、中等度の尿もれ、膣圧の低下 加齢によるゆるみ、膣の乾燥・萎縮、軽度の尿もれ
施術中の感覚 奥の方に熱感や、チクチクとした軽い痛みを感じることがある 表面的な熱感。麻酔クリームで痛みはほぼない

 

関連記事はこちら:デリケートゾーンの悩み「婦人科形成」とは?施術の種類・費用・効果を解説

 


5. 外科手術による膣縮小術

「切らない治療」では十分な効果が得られないほどの、明らかな膣のゆるみ骨盤底筋群の損傷がある場合、あるいは、一度で確実かつ長期的な効果を望む場合には、「外科手術による膣縮小術(膣圧形成)」が適応となります。

これは、文字通りメスを使って、ゆるんだ膣の構造そのものを再構築する治療です。単に膣の入り口を狭くするだけでなく、膣の奥から入り口に至るまで、ゆるみの原因となっている部分を根本から改善します。

一般的な手術方法(膣圧形成術)
多くのクリニックで行われている標準的な方法は、以下のステップで行われます。

  1. デザイン:まず、どれくらいの範囲で膣壁がゆるんでいるかを診断します。
  2. 切開・粘膜の切除:膣の内部(主に後壁)を縦方向に切開し、ゆるんで余っている膣粘膜を、適切な幅(ひし形や短冊状)で切除します。
  3. 筋肉の縫合(これが最重要):粘膜の下にある、ゆるんだり離れたりしてしまっている骨盤底筋群(肛門挙筋など)を見つけ出し、これを左右から引き寄せて、しっかりと縫い合わせます。これが膣圧を高めるための「土台」の修復となります。
  4. 粘膜の縫合:筋肉の層を修復した後、切除した粘膜の端を丁寧に縫い合わせて閉じます。

この手術により、膣の「内径」そのものが物理的に狭くなるだけでなく、筋肉の支えが復活することで、膣圧が大幅に改善します。これは、レーザーやハイフが「コラーゲンを増やす」という間接的なアプローチであるのに対し、手術は「構造(筋肉と粘膜)を直接修復する」という根本的な治療法です。特に、出産で筋肉が大きく損傷した方には、最も確実な効果が期待できます。


6. それぞれのメリット・デメリット

「切らない治療」と「外科手術」、どちらを選ぶべきか。それは、あなたのゆるみの程度求める効果、そして許容できるダウンタイムによって決まります。それぞれのメリットとデメリットを正しく理解し、ご自身のライフスタイルと照らし合わせることが極めて重要です。

個人的には、まずは「切らない治療」でどの程度改善するかを試し、それでも満足できない場合や、最初から明らかな筋肉のゆるみ(膣壁が下がってくる「膣脱」の兆候など)がある場合には、手術を検討する、というステップを踏むのが、体への負担が少ない合理的な考え方だと感じています。

「切らない治療」と「外科手術」のメリット・デメリット比較

治療法 メリット デメリット
切らない治療
(膣ハイフ / 膣レーザー)
  • ダウンタイムがほぼない(施術当日からほぼ普段通り)
  • メスを使わないため、傷跡が残らない
  • 施術時間が短い(約20〜40分程度)
  • 痛みがほとんどない、または麻酔クリームで対応可能
  • (特にレーザーは)乾燥や潤い改善にも効果的
  • 手術への「お試し」として気軽に受けられる
  • 効果がマイルド(手術ほどの劇的な変化はない)
  • 効果の持続が永続ではない(1〜2年程度)
  • 複数回の施術が必要(通常2〜3回、その後も維持が必要)
  • 出産による重度の筋肉の断裂には効果が限定的
  • 総額が手術と変わらなくなる可能性もある
外科手術
(膣縮小術 / 膣圧形成)
  • 一度で確実かつ、大きな引き締め効果が得られる
  • 骨盤底筋群の損傷を直接修復できる
  • 効果の持続期間が長い(半永久的)
  • ゆるみが重度な場合や、膣脱の予防にもなる
  • 尿もれに対しても、より根本的な改善が期待できる
  • 必ずダウンタイムが発生する(腫れ、痛み、出血)
  • 術後の生活制限が厳しい(性交、入浴、運動など)
  • 外科手術のリスク(感染、血腫、痛みなど)がゼロではない
  • 切開と縫合が必要(傷跡は内部なので見えない)
  • 費用が一度に高額になる
  • 将来、再度出産予定がある場合は適さないことがある

 

参考ページ:婦人科形成のダウンタイム完全ガイド|痛み・腫れと術後の過ごし方

 


7. 婦人科形成としての膣ケアの重要性

膣縮小膣圧形成といった治療は、ひと昔前までは「見た目を良くするため」「パートナーのため」といった、どちらかというと美容的、あるいは性的な側面ばかりが強調されがちでした。しかし、この認識は大きく変わりつつあります。

現在では、これらの治療は「婦人科形成」という、女性特有の機能的な問題を解決し、QOL(生活の質)を維持・向上させるための、れっきとした「医療ケア」の一環として捉えられています。

考えてみてください。尿もれに悩んで、好きな旅行やスポーツを諦める。お湯漏れが気になって、友人との温泉を楽しめない。加齢による乾燥や痛みで、パートナーとの関係がギクシャクする。これらはすべて、あなたの「自分らしい人生」を制限する、深刻な問題です。

膣ケアは、顔のスキンケアや、体の筋力トレーニングと同じです。加齢や出産で変化した部分を、適切にメンテナンスし、ケアすることは、ウェルエイジング(健やかに老いる)のために非常に重要なことです。決してタブー視したり、恥ずかしがって我慢したりする必要はまったくないのです。

「ゆるみ」を放置することは、将来的に「骨盤臓器脱(膣から子宮などが飛び出してくる状態)」といった、より深刻な疾患につながるリスクもはらんでいます。機能的な不快感を覚えた時点で、婦人科形成の専門医に相談することは、将来の自分の健康を守る上でも、極めて賢明な選択と言えます。

膣ケアによるQOL(生活の質)の改善

ケアの側面 悩みの状態 ケアによって期待できる改善
機能的(Functional) 尿もれ、お湯漏れ、膣ナラ、乾燥、痛み 日常生活での不快感や不安の解消。快適さの向上。
心理的(Psychological) 自信の喪失、パートナーシップへの不安、老いへの焦り 自己肯定感の回復。前向きな気持ち。
社会的(Social) 旅行、スポーツ、温泉、性交渉の回避 趣味や社会活動への積極的な参加。
予防的(Preventive) ゆるみの進行、骨盤臓器脱への不安 将来的な深刻な疾患のリスク低減。

 

参考:婦人科形成の費用はいくら?小陰唇縮小・膣縮小の料金相場を解説

 


8. 必要な回数や持続期間、費用

治療を選択する上で、現実的な「回数」「持続期間」「費用」は最も気になるポイントだと思います。これらは自由診療であるため、クリニックによって設定が大きく異なります。あくまで一般的な目安として参考にしてください。

切らない治療(膣ハイフ / 膣レーザー)

  • 必要な回数:
    多くの場合、1回でも効果を実感できますが、満足のいく引き締め効果や潤い改善のためには、1〜2ヶ月おきに2〜3回の施術を1クールとして推奨されることが一般的です。
  • 持続期間:
    1クール終了後、効果のピークは数ヶ月かけて現れ、その後約1年〜1年半ほど持続するとされています。ただし、効果は永続ではないため、良い状態を維持するためには、半年に1回、または1年に1回のメンテナンス(追加照射)が推奨されます。
  • 費用相場:
    機種やクリニックによりますが、1回あたり約8万円〜15万円程度が相場です。3回セットなどで割引プランが用意されていることも多いです。

外科手術(膣縮小術 / 膣圧形成)

  • 必要な回数:
    手術は基本的に1回で終了です。
  • 持続期間:
    筋肉の修復と粘膜の切除を行うため、効果は半永久的とされています。ただし、手術をしても加齢による組織のゆるみや筋力低下が完全に止まるわけではありません。また、術後に再度経膣分娩をすると、ゆるみが再発する可能性があります。
  • 費用相場:
    手術の範囲(入り口だけか、奥からか)、筋肉の処理の有無、麻酔の種類(局所麻酔か、静脈麻酔・全身麻酔か)によって大きく変動します。約40万円〜80万円程度が一般的な価格帯ですが、非常に複雑なケースではそれ以上になることもあります。

治療法別の回数・期間・費用の目安

治療法 推奨回数(初期) 持続期間(目安) 費用相場(目安)
膣ハイフ / 膣レーザー 2〜3回(1クール) 約1年〜1年半(メンテナンス推奨) 1回 8万〜15万円
外科手術(膣縮小術) 1回のみ 半永久的(加齢変化は除く) 1回 40万〜80万円以上


9. ダウンタイムと術後の生活

治療法の選択において、「ダウンタイム(回復期間)」と「術後の生活制限」は、費用と同じくらい重要な判断基準です。仕事や家事、育児をどれくらい休む必要があるのか、具体的なイメージを持っておきましょう。

切らない治療(膣ハイフ / 膣レーザー)
これらの治療の最大のメリットは、ダウンタイムがほぼゼロであることです。

  • 施術当日:施術後、すぐに歩いて帰宅できます。日常生活、家事、デスクワークなどは全く問題ありません。
  • 術後の症状:麻酔が切れた後も、痛みはほとんどありません。レーザーの場合、おりものが数日間増えたり、ごくわずかな出血(点状出血)が見られたりすることがありますが、ナプキンで対応できる程度です。
  • 生活制限:クリニックの指示にもよりますが、性交渉、タンポンの使用、長時間の入浴(湯船に浸かること)3日〜1週間程度控えるように言われるのが一般的です。シャワーは当日から可能です。

外科手術(膣縮小術 / 膣圧形成)
一方、外科手術は、確実な効果と引き換えに、必ずダウンタイムと生活制限が伴います

  • 施術当日〜3日目:静脈麻酔や全身麻酔で行うことが多く、術後はリカバリールームで数時間休んでから帰宅します。腫れと痛みのピークはこの時期です。処方される痛み止めでコントロールします。ガードルやナプキンで圧迫・保護します。
  • 術後1〜2週間:大きな腫れやジンジンとした痛みは徐々に引いていきますが、違和感や引きつれ感は続きます。デスクワーク程度なら数日〜1週間で復帰可能ですが、力仕事や長時間の立ち仕事は難しいでしょう。シャワーは可能ですが、湯船には浸かれません。この時期に抜糸を行うことが多いです(吸収糸を使う場合は抜糸不要)。
  • 術後1ヶ月:腫れや違和感はかなり落ち着きます。ジョギングなどの軽い運動も可能になってきます。
  • 生活制限(最重要):性交渉は、縫合した部分が完全に治癒するまで(通常6週間〜8週間)は厳禁です。タンポンの使用、自転車やバイクなど、会陰部を圧迫する動作も、同時期まで控える必要があります。
項目 切らない治療(ハイフ/レーザー) 外科手術(膣縮小術)
ダウンタイム ほぼ無し(数日のおりもの増加程度) あり(腫れ・痛みのピークは数日〜1週間)
仕事復帰(目安) 当日〜翌日 デスクワーク:3日〜1週間 / 力仕事:2〜4週間
入浴(湯船) 3日〜1週間後から 約4週間後から(シャワーは可)
運動 翌日〜数日後から(軽いもの) 約4週間後から(軽いもの)
性交渉・タンポン 3日〜1週間後から 約6週間〜8週間後から

10. 自信を取り戻すためのインティメイトケア

ここまで、専門的な治療法について解説してきましたが、膣のゆるみ対策は、クリニックでの治療だけで完結するものではありません。治療の効果を長持ちさせ、より良い状態をキープするためには、日々の「インティメイトケア」が欠かせない要素です。

これは、治療の「土台」作りとも言えます。顔のたるみ治療(ハイフ)を受けた人が、その効果を維持するために日々のスキンケアや紫外線対策を頑張るのと同じです。

今すぐ始められるセルフケア:骨盤底筋トレーニング(膣トレ)
最も重要で、誰でも、どこでも始められるのが「骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)」です。これは、膣や尿道を意識的に「締める・ゆるめる」を繰り返す運動です。
> 目安として、「おしっこを途中で止める」時や「膣ナラを防ごうと力を入れる」時に使う筋肉を、10秒間ギューッと締め、10秒間フワッとゆるめる。これを10回1セットとして、1日に数セット行う。
これは、ゆるんだ筋肉を鍛え直す「膣の筋トレ」です。切らない治療と並行して行えば相乗効果が期待できますし、手術後のリハビリとしても、また、ゆるみの予防としても非常に有効です。即効性はありませんが、続けることで確実に筋力はついてきます。

その他のインティメイトケア

  • 正しい洗浄:デリケートゾーンは、通常のボディソープ(アルカリ性)で洗いすぎると、自浄作用を持つ常在菌まで洗い流してしまい、乾燥やトラブルの原因になります。必ずデリケートゾーン専用の弱酸性ソープを使い、優しく洗うことが基本です。
  • 保湿:顔や体と同じように、デリケートゾーンも乾燥します。特に加齢による乾燥が気になる場合は、専用の保湿ジェルやクリームを使い、潤いを保つことも大切です。
  • 生活習慣の見直し:便秘(いきむことで骨盤底筋に負担がかかる)や、肥満(常時負担がかかる)も、ゆるみの原因となります。食物繊維を多く摂り、適度な運動を心がけるといった、基本的な健康管理も、巡り巡って膣ケアに繋がります。

こうした日々のセルフケアと、必要に応じたクリニックでの治療。この両輪が揃って初めて、あなたは本当の「自信」を取り戻すことができるのです。治療は、あくまでその「きっかけ」や「ブースター」として、賢く活用してください。


あなたの「悩み」を「自信」に変える、最初の一歩

膣のゆるみや、それに伴う尿もれお湯漏れといった悩みは、産後加齢によって、多くの女性が経験するごく自然な体の変化です。しかし、それは「我慢するもの」でも「恥ずかしいこと」でもありません。現代の婦人科形成には、あなたのライフスタイルやゆるみの程度に合わせて選べる、多様な選択肢が用意されています。

メスを使わず、ダウンタイムもほぼない「膣ハイフ」や「膣レーザー」は、粘膜や筋膜に働きかけてコラーゲン再生を促し、ゆるみや乾燥を改善します。一方、「外科手術(膣縮小術)」は、出産などで損傷した筋肉の土台そのものを直接修復し、半永久的で確実な効果をもたらします。

どちらが良いかは、あなたの状態と、何を優先するかによって異なります。

あなたがまず取るべき具体的なアクションは、ただ一つです。

まずは、勇気を出して、婦人科形成を専門とするクリニックで「相談」してみること。

そこで、内診や超音波検査を受け、あなたがどのタイプのゆるみ(粘膜のゆるみか、筋肉のゆるみか)なのか、そして、あなたにはどの治療法が最適なのかを、専門家の目で診断してもらうこと。それが、悩みを解決するための、最も確実で安全な第一歩になります。

悩みを一人で抱え込まず、正しい情報を得て、あなたに最適なケアを選択することが、不快感から解放され、自信に満ちた快適な毎日を取り戻すための、何よりの鍵となるはずです。

 

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美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。

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