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COLUMN医師監修コラム

タミータックの費用はいくら?料金相場と保険適用について解説

2025.12.12

出産という大きな仕事を終えた後、あるいは懸命なダイエットで目標体重を達成した後。鏡の前に立ったとき、喜びと同時に、どうしても元に戻らない「お腹のたるみ」に深く悩んでいませんか?皮膚が伸びきってしまい、エクササイズやマッサージではどうにもならない。そんな深刻な悩みを抱える方々の最後の砦とも言えるのが、「タミータック(腹壁形成術)」です。

 

しかし、このタミータックという施術、非常に効果が高い一方で、その費用については情報が曖昧で、「一体いくらかかるのか想像もつかない」という不安の声を、私は日々のカウンセリングで非常に多く伺います。インターネットで検索しても、表示される金額はクリニックによって数十万円、時には100万円以上の開きがあり、何が適正価格なのか、そもそも自分のたるみはどれくらいの費用で改善できるのか、混乱してしまうのも無理はありません。

 

ここでは、長年美容医療の現場で多くの症例と向き合ってきた専門家の視点から、タミータックの費用の「裏側」までを徹底的に解剖します。単純な料金相場だけでなく、なぜその金額になるのかという「料金の内訳」、フルとミニの違い、そして皆さんが最も気になる「保険適用」の可否まで、あなたが知りたい情報を網羅的に、そして論理的に解説していきます。高額な施術だからこそ、後悔しない選択をするための「お金の知識」を、ここでしっかりと身につけてください。

1. タミータックの料金の内訳

タミータックの費用を調べ始めると、まず「Aクリニックは100万円」「Bクリニックは150万円」といった「手術費用」の価格表示に目が行きがちです。しかし、ここで絶対に陥ってはならない落とし穴があります。それは、「手術費用=支払う総額」ではないということです。

タミータックは、お腹の広範囲にわたる皮膚を切除し、時には筋肉の処理まで行う、美容外科手術の中でも非常に大掛かりな施術の一つです。そのため、手術そのものの費用以外にも、安全かつ確実な結果を出すために必要な、さまざまな「諸経費」が発生します。

最終的にあなたが支払うことになる「総額」には、一般的に以下のような項目が含まれています。カウンセリングの段階で、「見積もりにはどこまで含まれているのか」を明確に確認することは、後々のトラブルを防ぐために最も重要です。

  • カウンセリング料:医師による診察や相談にかかる費用です。無料のクリニックもあれば、数千円程度かかる場合もあります。質の高いカウンセリング(丁寧な診察、十分な説明時間)を提供するために、あえて有料に設定しているクリニックも少なくありません。
  • 術前検査料:安全に手術を行うための必須項目です。特に全身麻酔を使用する場合、血液検査、心電図、レントゲン検査などが必ず必要になります。これが手術費用に含まれているか、別途必要なのかは大きな違いです。
  • 手術費用(基本料金):これが、いわゆる「タミータック」の施術そのものに対する費用です。医師の技術料、手術室の使用料、必要な医療機器の使用料などが含まれます。施術の範囲(フルかミニか)によって、この基本料金が大きく変動します。
  • 麻酔費用:タミータックでは、多くの場合「全身麻酔」または「硬膜外麻酔+静脈麻酔」が用いられます。これは非常に重要な費用項目であり、麻酔科専門医が立ち会うかどうかで安全性と費用が大きく変わります。局所麻酔で行うような簡易な手術ではありません。
  • 薬剤費・処方箋料:術後に必要な抗生剤(感染予防)や鎮痛剤(痛み止め)、腫れ止めなどの内服薬、外用薬(軟膏など)の費用です。
  • 術後ケア費用(アフターケア):これもクリニックによって差が出やすい項目です。
    • 圧迫着(ガードル): 術後の仕上がりを左右する非常に重要なアイテムです。専用のものを購入する必要があります。
    • ドレーン(排液管): 術後に血液や浸出液を排出する管の処置費用。
    • 抜糸・検診費用: 術後1週間目、1ヶ月目、3ヶ月目など、定期的な検診や抜糸にかかる費用が、手術費用に最初から含まれているか(=無料)か、その都度発生する(=有料)かは必ず確認しましょう。
  • (場合によって)入院費・宿泊費:フル・タミータックの場合、術後の安静と管理のため、1〜3泊程度の入院を推奨されることがあります。その場合の入院費用(個室代、看護費用など)も必要になります。

これらの項目を一覧表にまとめると、以下のようになります。

費用項目 内容 費用の目安(自費診療) 確認すべきポイント
カウンセリング料 医師による診察・相談 無料 〜 5,000円程度 初回無料、2回目以降有料など。
術前検査料 血液検査、心電図など 10,000円 〜 50,000円 基本料金に含まれているか、完全別途か。
手術費用(基本料金) 医師の技術料、手術室使用料 500,000円 〜 2,000,000円 施術範囲(ミニかフルか)で大きく変動。
麻酔費用 全身麻酔、硬膜外麻酔など 100,000円 〜 300,000円 麻酔科専門医が立ち会うかは安全性に直結。
術後ケア・薬剤費 圧迫着、内服薬、検診・抜糸 30,000円 〜 150,000円 どこまでのアフターケアが無料かを要確認。
(オプション)入院費 日帰り不可の場合 50,000円 〜 / 1泊 入院の必要性、期間を医師と相談。

このように、単に「手術費用100万円」と書かれていても、検査代、麻酔代、アフターケア代がすべて別途で、総額は150万円近くなるケースもあれば、「手術費用120万円(上記すべて込み)」というクリニックもあります。見積もりは必ず「総額」で比較する癖をつけましょう。

 

関連記事:タミータックと脂肪吸引の違い|あなたに必要なのはどっち?

 

2. フル・タミータックの費用相場

タミータックには、大きく分けて「フル・タミータック」と「ミニ・タミータック」の2種類があります。どちらを選択するかで、費用は100万円単位で変わってきます。

まず、「フル・タミータック」についてです。
これは、その名の通り、腹部全体(おへその上から恥骨の上まで)の広範囲にわたるたるみを根本から改善する、タミータックの「完全版」とも言える手術です。

【フル・タミータックが適している人】

  • 大幅なダイエット(例:-20kg以上)に成功し、お腹全体の皮膚がエプロンのように垂れ下がってしまった方
  • 多胎妊娠(双子など)や複数回の出産を経て、おへその上下両方に、著しいたるみと皮膚の余剰がある方
  • 腹直筋離開(ふくちょくきんりかい:お腹の筋肉が左右に開いてしまう)を合併しており、その修復も同時に行いたい方

手術は非常に大掛かりになります。恥骨上部の目立たない位置(帝王切開の傷よりもずっと横に長いイメージ)を大きく切開し、そこからおへその上(みぞおち近く)まで皮膚を剥離します。おへそは一度切り離して、たるんだ皮膚を引き下げた後、新しい位置に「おへその穴」を再建(移植)します。必要に応じて、開いてしまった腹直筋を中央に縫い寄せる処理も行います。

これだけ広範囲で複雑な手技が求められるため、当然ながら費用も高額になります。

フル・タミータックの費用相場は、一般的に100万円〜200万円(税込)の範囲内に収まることが多いです。麻酔代や検査代など、すべての諸経費を含めた総額としては、150万円〜250万円程度を見込んでおくと、より現実的でしょう。

この費用の幅は、主に以下の要因によって決まります。

  1. 切開と皮膚切除の範囲: たるみが多ければ多いほど、切除範囲は広くなり、手術時間も長くなるため、費用は上がります。
  2. 腹直筋縫縮の有無: 筋肉の処理(腹直筋離開の修復)を行う場合、手術の難易度が上がるため、追加費用(例:+20〜40万円)がかかるのが一般的です。
  3. おへその再建技術: おへそをいかに自然で美しく仕上げるかは、医師の高度な技術を要します。この「デザイン料」も費用に反映されます。

フル・タミータックは、医師の技術力と経験が仕上がりを100%左右すると言っても過言ではありません。高額な費用は、それだけのリスク管理と高度な技術、そして長い手術時間に対する対価であると理解する必要があります。

項目 フル・タミータックの概要
適応 おへその上下を含む、腹部全体の著しいたるみ。腹直筋離開。
手術内容 広範囲の皮膚剥離・切除。おへその移植(再建)。腹直筋縫縮(必要な場合)。
傷跡 恥骨上部に長い横切開の傷。おへその周囲の傷。
費用相場(手術費用のみ) 1,000,000円 〜 2,000,000円
費用相場(総額目安) 1,500,000円 〜 2,500,000円

3. ミニ・タミータックの費用相場

一方で、「ミニ・タミータック」は、その名の通り、フル・タミータックよりも切開範囲や皮膚の剥離範囲を限定した、より小規模な手術です。

【ミニ・タミータックが適している人】

  • おへそよりも「下腹部」のたるみが主たる悩みの方
  • 出産経験はあるが、おへその上のたるみは少なく、下腹部のぽっこりや帝王切開の傷跡の上のたるみが気になる方
  • フル・タミータックほどの長い傷跡には抵抗がある方
  • 腹直筋離開が軽度、または下腹部のみに限定されている方

ミニ・タミータックの最大の特徴は、「おへその位置を動かさない(移植しない)」点にあります。切開は恥骨上部のみ(フル・タミータックより短いことが多い)で、そこから皮膚を剥離する範囲も、おへその下までに留まります。たるんだ皮膚を引き下げて切除し、縫合します。おへその位置は変わりませんが、皮膚が下に引っ張られることで、おへその形がやや縦長に変化することはあります。

手術範囲が限定的であるため、フル・タミータックに比べて体への負担は軽く、ダウンタイムも短くなる傾向があります。そして、費用も当然ながら抑えられます。

ミニ・タミータックの費用相場は、一般的に50万円〜100万円(税込)の範囲内となることが多いです。諸経費を含めた総額としては、70万円〜120万円程度が目安となるでしょう。

ただし、ここで注意が必要です。「たるみが少ないからミニで十分だろう」と自己判断するのは危険です。実際にはおへその上にもたるみがあるのにミニ・タミータックを選択してしまうと、たるみが取りきれなかったり、逆におへその上の皮膚が余ってしまい、不自然な「段差」や「シワ」が寄ってしまったりと、満足のいく結果が得られないことがあります。

あなたのたるみが「ミニ」で対応可能か、「フル」が必要なのか。これを正確に診断することこそ、医師の重要な役割です。費用が安いからという理由だけで「ミニ」を選択するのは、絶対に避けるべきです。

フル・タミータックとミニ・タミータックの違いを比較表にまとめます。

比較項目 フル・タミータック ミニ・タミータック
適応 おへそ上下の広範囲なたるみ おへそより下のたるみが中心
おへその処理 移植する(新しい位置に再建) 移植しない(位置はそのまま)
切開範囲 恥骨上部(広範囲) 恥骨上部(比較的狭い範囲)
筋肉の処理 広範囲の腹直筋縫縮が可能 下腹部の腹直筋縫縮のみ可能
費用相場(総額目安) 150万円 〜 250万円 70万円 〜 120万円

4. 脂肪吸引などを組み合わせた場合の費用

タミータックは、あくまで「皮膚のたるみ」と「筋肉の緩み」を改善する手術です。「脂肪」を直接取り除く手術ではない、という点を理解しておく必要があります。

もちろん、切除する皮膚と一緒に皮下脂肪も一部取り除かれますが、お腹全体、特にわき腹(ウエストライン)や上腹部に厚い皮下脂肪が残っている場合、タミータックだけを行っても、皮膚は引き締まりますが、くびれのない「寸胴」な仕上がりになってしまう可能性があります。

そこで、より理想的で美しいウエストライン(くびれ)を創り出すために、タミータックと「脂肪吸引」を同時に行うことが非常に多くあります。これは、たるんだ皮膚を引き締める(タミータック)と同時に、余分な脂肪を取り除く(脂肪吸引)ことで、メリハリのあるボディラインを実現する、まさに「合わせ技」です。

【タミータック+脂肪吸引】

  • 目的: たるみと脂肪の両方にアプローチし、最大限のくびれと引き締め効果を出す。
  • 吸引部位: わき腹(腰)、上腹部、背中側(ラブハンドル)など。
  • 注意点: タミータックで剥離する範囲(お腹の前面)の脂肪吸引は、血流障害のリスクを避けるため、慎重に行うか、あるいは行わないクリニックもあります。このあたりの術式は、医師の技術と方針によって大きく異なります。

当然ながら、脂肪吸引を組み合わせれば、その分の追加費用が発生します。
脂肪吸引の費用は、吸引する「範囲(エリア)」や「量」によって決まります。タミータックと組み合わせる場合の追加費用相場は、+30万円〜80万円程度となることが多いでしょう。

【その他の組み合わせ施術】

脂肪吸引以外にも、患者様の状態や希望に応じて、以下のような施術が組み合わされることがあります。

組み合わせ施術 目的・内容 追加費用の目安
脂肪吸引 わき腹(腰)やくびれ部分の脂肪を取り除き、メリハリのあるラインを作る。 +30万円 〜 80万円
腹直筋縫縮(単独オプション) フル・タミータックの基本料金に含まれていることも多いが、別途オプションとしている場合。 +20万円 〜 40万円
(同時)脂肪注入 脂肪吸引で採取した脂肪を、バストやヒップに注入し、さらにメリハリをつける。 +50万円 〜

「総額はいくらになるのか?」
例えば、フル・タミータック(基本料金150万円)に、わき腹の脂肪吸引(追加50万円)を組み合わせた場合、手術費用だけで200万円となります。これに麻酔代や諸経費が加わり、総額は250万円を超える計算になります。

このように、組み合わせる施術が増えれば費用は青天井に上がっていきます。しかし、別々に手術を受けるよりも、ダウンタイムが一度で済むという大きなメリットもあります。どこまでの仕上がりを望むのか、予算はいくらまでか、カウンセリングで医師と徹底的にすり合わせることが重要です。

 

関連記事はこちら:タミータックの傷跡はどのくらい?種類、位置、術後ケアまで完全ガイド

 

5. タミータックは保険適用されるのか?

タミータックを検討する上で、誰もが一度は「これだけ大掛かりな手術なのだから、保険適用になるのではないか?」と期待を抱くものです。特に、出産という病気ではない「自然な結果」としてのたるみや、重度の肥満からのダイエット成功によるたるみは、日常生活に支障をきたす(皮膚炎が起きる、動きにくいなど)場合もあるため、なおさらです。

しかし、この問いに対する答えは、残念ながら非常に明確です。

原則として、美容目的のタミータックは保険適用外(全額自費診療)です。

日本の医療保険制度は、「病気や怪我の治療」を目的とした医療行為に対して適用されます。「見た目をより美しくしたい」という美容目的の医療行為は、保険適用の対象外とされています。

「出産後のたるみ」「ダイエット後のたるみ」は、ご本人にとっては非常に深刻な悩みであっても、医学的には「病気」とはみなされず、「審美(しんび)的な改善」の領域と判断されるため、自費診療となるのです。

【保険適用が「例外的に」検討される可能性のあるケース】

では、例外は一切ないのでしょうか?
可能性がゼロではありませんが、それは私たちが一般的にイメージする「タミータック」とは少し異なるケースです。

  1. 腹壁瘢痕(ふくへきはんこん)ヘルニア:過去の開腹手術(帝王切開や内臓の手術)の傷跡が弱くなり、そこから内臓が飛び出してくる(ヘルニア)状態。この「ヘルニアの治療(ヘルニア門を閉じる)」と「同時に傷跡の修正」を行う場合、治療の部分に保険が適用される可能性があります。ただし、たるんだ皮膚を広範囲に切除する「美容的な」部分は、自費となる(混合診療)か、あるいは保険適用の範囲内での「最低限の修正」しか認められないことがほとんどです。
  2. 著しい機能障害を伴う場合:例えば、事故による外傷で腹壁が著しく変形し、日常生活(体を支える、排泄など)に明確な「機能的障害」が出ていると医師が診断した場合。
  3. (極めて稀な)重度の皮膚疾患:垂れ下がった皮膚が常に擦れ、重度の皮膚炎を繰り返し、内科的な治療では全く改善が見られない場合など。

このように、保険適用が検討されるのは、あくまで「治療」が必要な場合のみです。私が見てきた限り、「出産後のたるみを保険で治したい」というご相談で、保険適用となったケースは残念ながらありません。

「保険適用でタミータックができます」とうたっているクリニックがもしあったとすれば、それは上記の「ヘルニア治療」などを指しているか、あるいは別の意図がある可能性も否定できません。美容目的のタミータックは、自費診療であるという前提で予算計画を立てることが、現実的な第一歩となります。

6. なぜクリニックによって料金が違うのか

タミータックの費用を調べていると、同じ「フル・タミータック」でも、「Aクリニックは総額120万円」「Bクリニックは総額250万円」といったように、倍近い料金差があることに気づき、混乱するかもしれません。

「どうせ同じ手術なら、一番安いところで受けたい」
そう考えるのは人情として当然です。しかし、美容外科手術、特にタミータックのような難易度の高い手術において、その考えは非常に危険です。

なぜ、これほどまでに料金が違うのでしょうか? その理由は、レストランの価格差と同じです。ファストフードのハンバーガーと、高級ホテルのメインディッシュが同じ価格でないのと同じように、美容医療の価格差には、明確な「理由」が存在します。

料金差を生み出す主な要因は、以下の5つに集約されます。

1. 医師の技術力・経験・専門性(最も大きな要因)
これが価格差の最大の理由です。タミータックは、「皮膚を切り取って縫うだけ」の単純な手術ではありません。
・いかに傷跡を目立たなく、美しく縫合できるか(真皮縫合の技術)
・いかにおへそを自然な形(縦長の美しい形)に再建できるか
・いかにウエストのくびれを意識したデザインで皮膚を切除できるか
これらの仕上がりは、医師の「技術」「経験年数」「センス」に100%依存します。
形成外科専門医の資格を持ち、タミータックの症例数が数百件あるベテラン医師と、美容外科医になって日が浅い医師とでは、当然ながら「技術料」=「手術費用」は大きく異なります。高額な費用は、その医師の技術と実績に対する「信頼料」でもあるのです。

2. 手術の「質」と「丁寧さ」
手術時間を短縮すれば、クリニックの回転率は上がり、コストは下がります。しかし、タミータックにおいて手術時間を無理に短縮することは、「雑な手術」につながります。
丁寧な止血(術後の内出血を減らす)、繊細な縫合(傷跡を綺麗にする)、腹直筋の丁寧な処理。こうした「目に見えない部分の丁寧さ」が、ダウンタイムの短縮と最終的な仕上がりの美しさにつながります。安いクリニックが必ずしも雑とは言いませんが、価格競争に陥ると、この「丁寧さ」が犠牲になるリスクは高まります。

3. 安全管理体制(麻酔・緊急時対応)
タミータックは、多くの場合全身麻酔で行われます。あなたは手術中、完全に意識がありません。その間、あなたの命を守るのが「麻酔科医」です。
麻酔科専門医が、手術中ずっと付きっきりで管理してくれる体制か
・(執刀医が麻酔も片手間で管理している、あるいは看護師任せではないか)
・血圧低下やアレルギー反応など、万が一の緊急事態に対応できる設備(モニター類、蘇生器具、薬剤)が整っているか
こうした「安全コスト」は、料金に直接反映されます。料金が安いクリニックは、この安全管理体制を簡素化している可能性も否定できません。

4. アフターケアの手厚さ
手術が終われば、はいサヨウナラ、ではありません。タミータックは、術後のケアが非常に重要です。
・術後の定期検診(抜糸、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後…)が無料で、医師が毎回しっかり診察してくれるか。
・腫れや痛み、傷跡に関する不安を、いつでも相談できる体制があるか。
・万が一、傷跡の引きつれや感染などのトラブルが起きた場合、「保証制度」(無料で再処置など)がしっかりしているか。
手厚いアフターケアは、当然ながら人件費や時間的コストがかかるため、費用に反映されます。

5. クリニックの立地・設備・広告費
これは、純粋な運営コストです。一等地の豪華な内装のクリニックと、地方のビルの一室とでは、家賃(固定費)が全く違います。また、テレビCMや雑誌広告に莫大な費用をかけているクリニックは、その広告費が手術費用に上乗せされています。

これらの要因をまとめたのが、以下の表です。

料金差を生む要因 高価格帯クリニックの特徴(傾向) 低価格帯クリニックの特徴(傾向)
1. 医師の技術・経験 形成外科専門医など、経験豊富なベテラン医師が執刀。 経験の浅い医師が担当する可能性。
2. 手術の質・時間 時間をかけ、丁寧な縫合やデザインを行う。 手術時間が短く、効率重視の可能性。
3. 安全管理体制 麻酔科専門医が常駐。緊急時設備が充実。 麻酔管理体制や設備が簡素な可能性。
4. アフターケア 術後検診やトラブル保証が手厚い(費用込)。 検診が有料、または保証が不十分な可能性。
5. 運営コスト 設備投資、人件費、適正な広告費。 広告費の比重が高い、またはコスト削減が徹底。

安い料金には、必ず「安い理由」があります。それが単なる企業努力(広告費をかけないなど)であれば良いのですが、もし「医師の技術」「安全性」「アフターケア」のいずれかを削った結果だとしたら、そのリスクを負うのは、あなた自身なのです。

 

参考ページ:たるんだお腹を解消する「タミータック」とは?効果・傷跡・費用を徹底解説

 

7. モニター制度やキャンペーンの利用

「料金が安い=危険」と理解はしても、やはりタミータックの高額な費用は大きな壁となります。「安全性を確保しつつ、少しでも費用を抑えたい」というのが、すべての方の本音でしょう。

そのための現実的な選択肢として、「モニター制度」や「キャンペーン」の活用があります。これらは、クリニック側の「広告宣伝」に協力する見返りとして、通常料金よりも安く施術を受けられる制度です。

モニター制度

モニター制度とは、施術の経過(ビフォーアフター写真、動画、体験談)を、クリニックのウェブサイト、SNS、広告、学会発表などに使用する「症例モデル」となる代わりに、施術費用が割引(例:通常料金の20%〜50%オフ、時にはそれ以上)になる制度です。

【メリット】

  • 費用を大幅に抑えられる: これが最大のメリットです。200万円の施術が50%オフになれば、100万円の節約になります。
  • 通常と同じ施術が受けられる: モニターだからといって、手術内容や使用する機材で手を抜かれることは(まともなクリニックであれば)ありません。

【デメリットと注意点】

しかし、これには当然「対価」が必要です。応募する前に、以下の条件を必ず確認し、ご自身が許容できる範囲かを見極めなければなりません。

  1. 写真・動画の露出範囲:
    「目元を隠せばOK」なのか、「お腹だけの写真ならOK」なのか、あるいは「顔も名前(イニシャル)も全て公開」が条件なのか。この露出範囲によって、割引率も変わってきます。一度公開されたデータは、インターネット上に半永久的に残るリスクを理解しなければなりません。
  2. 通院・撮影の義務:
    術後の経過を詳細に記録するため、通常よりも頻繁な通院(例:術後1週、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年)を求められ、その都度、写真や動画の撮影に応じる必要があります。遠方からの場合、この交通費や時間的コストも馬鹿になりません。
  3. 医師を選べない可能性:
    クリニックによっては、「新人医師の技術向上のため(=練習台)」のモニター募集であるケースも稀にあります。執刀医が誰なのか、その医師の症例は信頼できるのかを、必ず確認しましょう。(逆に、トップ医師が「この症例が欲しい」と募集する、質の高いモニターもあります)
  4. 修正の可否:
    モニター価格で受けた施術に万が一不満があった場合、修正手術は「通常料金」となるのか、あるいはモニターの保証範囲内なのか、契約内容を細かく確認する必要があります。

キャンペーン

これは、クリニックが開院記念や特定のシーズン(夏前など)に、期間限定で行う割引プロモーションです。
モニターほどの割引率(例:10%〜20%オフ程度)ではありませんが、写真提供などの条件がないため、手軽に利用できるメリットがあります。タミータックのような高額施術がキャンペーン対象になることは稀ですが、情報収集を怠らない価値はあります。

モニター制度は、諸刃の剣です。プライバシーを(一部)切り売りする代わりに、金銭的メリットを得る「契約」であると理解し、ご自身の覚悟と照らし合わせて慎重に判断してください。

 

参考:産後の体型崩れに悩むママへ。タミータックで取り戻す自信

 

8. 医療ローンの活用と支払い計画

タミータックの費用は、100万円、200万円と、自動車が買えるほどの金額になることも珍しくありません。一括で支払うのが難しい場合、多くの人が利用を検討するのが「医療ローン(メディカルローン)」です。

医療ローンとは、その名の通り、医療行為(自費診療の美容医療を含む)に目的を限定したローンのことです。一般的なクレジットカードの分割払いやカードローンよりも、金利が低く設定されていることが多いのが特徴です。

【メリット】

  • 手元にまとまった現金がなくても、すぐに施術が受けられる: 「たるみ」の悩みは、先延ばしにすればするほどストレスになります。「悩んでいる時間」を買う、とも言えます。
  • 月々の負担を平準化できる: 毎月の収入の範囲内で、計画的に支払うことができます。

【デメリットと注意点】

  • 金利手数料が発生する: ローンである以上、必ず金利(利息)が発生します。例えば、実質年率8%で200万円を借りた場合、5年(60回)払いの総支払額は、約243万円となり、現金一括より43万円も多く支払うことになります。
  • 審査が必要: 安定した収入があるか、過去にローンの延滞がないかなど、信販会社による審査があります。審査に通らなければ利用できません。
  • 心理的負担: 施術が完了しても、その後何年にもわたって返済が続きます。これが精神的なプレッシャーになることもあります。

実際に医療ローンを組んだ場合のシミュレーションを見てみましょう。

借入金額(総額) 支払回数(期間) 金利(実質年率) 月々の支払額(目安) 総支払額(目安) 手数料(目安)
1,000,000円 36回(3年) 8.0% 約31,300円 約1,128,000円 約128,000円
1,500,000円 60回(5年) 8.0% 約30,400円 約1,824,000円 約324,000円
2,000,000円 60回(5年) 8.0% 約40,600円 約2,433,000円 約433,000円

※上記はあくまで一例であり、実際の金利や支払額は信販会社によって異なります。

医療ローンは、夢を叶えるための「手段」にはなりますが、決して「魔法」ではありません。カウンセリングで高額な見積もりを出され、「月々これくらいなら払えますよ」と勧められるがままに契約するのではなく、ご自身の収入と支出(家賃、食費、貯蓄など)を冷静に計算し、本当に「無理のない返済計画」かどうかを、一度持ち帰って検討する冷静さが必要です。

「憧れ」だけでローンを組み、施術後に返済に追われる生活になってしまっては、本末転倒です。

9. 費用だけで選んではいけないタミータック

ここまで、タミータックの料金内訳から相場、支払い方法まで、「費用」に焦点を当てて詳しく解説してきました。費用を理解することは、計画の第一歩として非常に重要です。

しかし、ここで私は、美容医療の専門家として、あなたに最も強くお伝えしたいことがあります。それは、「タミータックは、絶対に費用だけで選んではいけない」という、揺るぎない事実です。

なぜか。タミータックは、数ある美容外科手術の中でも、医師の技術力、経験、そして美的センスによって、「仕上がり」に天と地ほどの差が生まれる、最も難易度の高い手術の一つだからです。

もしあなたが、「一番安いから」という理由だけでクリニックを選んでしまった場合、将来的に以下のような深刻なリスクを背負う可能性があります。

  • 悲惨な傷跡:タミータックは、長い切開線を伴う手術です。この傷跡が、ミミズ腫れ(肥厚性瘢痕)になったり、ケロイド状に盛り上がったり、あるいは縫合部が引きつれて不自然なシワが寄ったりする。こうした「汚い傷跡」は、熟練した医師による丁寧な縫合(真皮縫合)を怠った場合に起こりやすいトラブルです。
  • 不自然なおへそ:フル・タミータックでは、おへそを新しく作ります。このおへそのデザインが、医師のセンスを最も映し出すと言っても過言ではありません。技術のない医師が作ると、穴がただ開いているだけの不自然な形になったり、横に潰れたり傷跡が目立ちすぎたりして、温泉やプールで他人の目を気にして隠さなければならない「第2のコンプレックス」を生み出すことになります。
  • 満足のいかない仕上がり:たるみが取りきれておらず、中途半端な結果に終わる。あるいは、ウエストのくびれが全く考慮されておらず、ただ平らな「板」のようなお腹になってしまう。皮膚の切除デザインと脂肪吸引の組み合わせが稚拙な場合に起こります。
  • 重篤な合併症:安さを追求するあまり、安全管理体制が不十分なクリニックで手術を受けた場合、術後の感染血腫(血の塊)の発生皮膚の壊死といった、本来回避できたはずの重篤な合併症のリスクが高まります。

そして、最悪のシナリオは、これら「失敗」した結果に耐えきれず、「他院での修正手術」を余儀なくされることです。
タミータックの修正手術は、初回の手術よりも遥かに難易度が上がります。皮膚は一度切除すると元に戻りません。組織は硬く癒着(ゆちゃく)しています。この修正を引き受けてくれる医師は限られ、当然ながら費用も初回手術の1.5倍〜2倍以上かかることがほとんどです。

私のところにも、「他院で受けたタミータックの傷跡を治したい」「おへその形が変で、もう一度やり直したい」というご相談が、後を絶ちません。その度に、「なぜ、最初から信頼できる医師を選ばなかったのか…」と、悔しい思いをします。

「安物買いの銭失い」ということわざがありますが、タミータックにおいては、「安物買いの“体”失い」になりかねません。最初に100万円をケチった結果、修正に300万円かかり、総額400万円を費やした上に、決して元通りにはならない傷跡と後悔を抱え続ける。これほど悲惨なことはありません。

10. 予算と希望に合ったクリニック選び

タミータックの費用に関する詳細な解説を通じて、その複雑さと奥深さをご理解いただけたかと思います。

タミータックの費用相場は、施術の範囲(ミニかフルか)や組み合わせる施術によって、総額で70万円〜250万円以上と非常に幅が広いこと。そして、その費用は原則として保険適用外(自費診療)であること。これが揺るぎない事実です。

そして最も重要なのは、クリニック間の料金差は、単なる価格競争ではなく、「医師の技術力」「安全性への投資」「アフターケアの手厚さ」といった「質」の違いが直接反映されたものであるということです。タミータックは、あなたの体という、世界に一つしかない大切な資本にメスを入れる大掛かりな外科手術です。「費用が安いから」という理由だけで、あなたの未来を預けるクリニックを選ぶことは、絶対にやめてください。

では、膨大な情報と価格の幅の中で、私たちはどう行動すれば、ご自身の「予算」と「希望(理想の仕上がり)」の両方を満たす、最良の選択ができるのでしょうか。

高額な費用を支払った上で、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために。あなたが「明日から」取るべき具体的なアクションは、以下の3つです。

  1. 最低でも3つ以上のクリニックで「カウンセリング」を受けること。
    その際、意図的に「低価格帯のクリニック」「中価格帯のクリニック」「高価格帯のクリニック」を織り交ぜることをお勧めします。それぞれの医師が、あなたのたるみに対して「ミニで十分」と言うか、「フルが必要」と言うか、「脂肪吸引も必須」と言うか、その診断(見立て)提案(術式)、そして「総額の見積もり」を必ず比較してください。
  2. カウンセリングで、医師の「症例写真」を徹底的に確認すること。
    特に注目すべきは、ビフォーアフターの「派手な変化」ではありません。見るべきは「傷跡の経過(術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月)」「おへその形(自然さ)」です。あなたと似た体型・たるみ具合の症例が豊富にある医師は、信頼できる可能性が高いです。
  3. 「費用」と「技術」のバランスを見極めること。
    複数の見積もりと症例写真を比較した結果、「この医師の技術(症例写真)なら、この金額(見積額)を払う価値がある」と、あなたが心から納得できるクリニックを選ぶことです。たとえそれが最高金額のクリニックであっても、あるいはモニター制度を利用して費用を抑えたとしても、その「納得感」こそが、手術を乗り越え、結果を受け入れるための最大の拠り所となります。

タミータックは、あなたの長年のコンプレックスを解消し、自信に満ちた新しい人生をスタートさせる、絶大なパワーを持った施術です。その第一歩が、費用という現実と向き合い、賢く、そして何より「安全」にクリニックを選ぶことから始まります。

 

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美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。

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