COLUMN医師監修コラム
豊胸手術の費用はいくら?シリコン・脂肪注入の料金相場と内訳を公開
2025.11.09

「もっと自分に自信を持ちたい」「理想のボディラインを手に入れたい」そんな想いから豊胸手術を考え始めたとき、多くの方が最初に直面するのが「費用」という現実的な問題です。
クリニックのウェブサイトをいくつか見比べてみても、表示されている金額はまちまちで、「一体何が正しくて、総額でいくらかかるの?」と混乱してしまうのは当然のこと。私自身、長年美容医療の現場でお客様の様々なお悩みに寄り添ってきましたが、この費用に関する疑問や不安の声は、絶えることがありません。
実は、豊胸手術の費用は、ウェブサイトに大きく表示されている手術料金だけで完結するものでは決してありません。
その金額の背景には、手術の安全性を担保する麻酔の方法、使用するシリコンバッグの材質や脂肪の加工技術、さらには術後の安心を支えるアフターケアの充実度まで、多くの要素が複雑に絡み合っています。
この料金の仕組みを深く理解しないまま、表面的な価格の安さだけで判断してしまうと、後から思わぬ追加費用に驚いたり、最悪の場合、満足のいかない結果に繋がってしまったりする可能性も、残念ながらゼロではないのです。
これから、豊胸手術の料金がどのように決まるのか、その詳細な内訳から、シリコンバッグと脂肪注入それぞれのリアルな料金相場、そしてクリニックによって価格が異なる理由、さらには予算内で最大限の満足を得るための賢い選択のヒントまで。私が現場で培ってきた知見を交えながら、一つひとつ丁寧に、そして徹底的に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、不透明だった費用の霧が晴れ、あなたにとって本当に価値のある豊胸手術とは何か、その本質が明確に見えてくるはずです。
目次
1.豊胸手術にかかる費用の内訳
豊胸手術の費用を正しく理解するための最初のステップは、提示されている金額が「何を含んでいるのか」という内訳をガラス張りにすることです。一般的に、豊胸手術の総額は、単一の料金ではなく、いくつかの重要な項目を組み合わせて構成されています。
- 手術基本料(執刀医の技術料):
これは豊胸手術そのものにかかる中心的な費用であり、執刀する医師の技術や経験が最も反映される部分です。デザインの美しさ、手術の正確さ、そして安全への配慮など、医師の技量に対する対価と考えると分かりやすいでしょう。 - インプラント・材料費:
シリコンバッグ豊胸の場合は、使用するバッグそのものの費用です。後述するように、バッグの種類やメーカーによって価格は大きく異なります。脂肪注入の場合は、採取した脂肪を濃縮・加工するためのキット代や、特殊な医療機器の使用料などがこれにあたります。 - 麻酔費用:
豊胸手術は、多くの場合、静脈麻酔や全身麻酔といった、専門的な管理が必要な麻酔下で行われます。手術中の痛みを取り除き、心身の負担を最小限に抑えるための極めて重要な費用です。この費用が手術基本料に含まれている場合と、別途請求される場合があります。 - 術前検査費用:
安全に手術を行うことは、何よりも優先されるべきです。そのため、手術前に現在の健康状態を正確に把握するための血液検査や、乳がん検診(マンモグラフィやエコー検査)が必要となります。これらの検査費用が別途発生することがあります。 - 術後ケア・薬代:
手術が終われば、それで全てが完了するわけではありません。術後の感染を防ぐための抗生剤や痛み止めなどの内服薬、患部を固定するための専用下着(圧迫着)、そして術後の経過を診察するための検診費用などが含まれます。どこまでのアフターケアが料金に含まれているかは、クリニックの姿勢を示す重要なポイントです。
これらの項目がすべてセットになった分かりやすい「総額表示」をしているクリニックもあれば、基本料金を安く見せておいて、後から様々な追加費用が発生するクリニックも存在します。
単純な金額の比較だけでなく、その内訳を一つひとつ丁寧に確認することが、後々の誤解やトラブルを避けるために不可欠なのです。
関連記事:豊胸するならシリコンと脂肪注入どっち?効果・費用・リスクを徹底比較
2.シリコンバッグ豊胸の料金相場
シリコンバッグを用いた豊胸手術は、一度の手術で確実なサイズアップが望める、非常に人気の高い術式です。その料金相場は、一般的に50万円~120万円程度とされています。 なぜこれほど価格に幅があるのかというと、主に使用するシリコンバッグの種類や品質、そして医師の技術力による違いが大きいからです。
- 一般的な相場:
多くのクリニックでは、70万円~100万円の価格帯を標準的なプランとして設定していることが多いようです。この価格帯であれば、現在主流となっている高品質なシリコンバッグを使用し、経験豊富な医師による手術が受けられる可能性が高いと言えます。 - 価格が比較的安い場合:
50万円前後の価格設定の場合、使用するバッグが旧世代のものであったり、モニター価格であったりする可能性が考えられます。内容をよく確認することが重要です。 - 価格が比較的高い場合:
120万円を超えるような場合は、最新・最高品質のシリコンバッグを使用していたり、非常に著名で経験豊富な医師が執刀したり、あるいは手厚い長期保証が含まれていたりするケースが考えられます。
シリコンバッグ豊胸は、体内に人工物を入れる手術です。だからこそ、価格だけでなく、安全性や長期的な視点での満足度を考慮することが非常に重要になります。 価格だけで判断するのではなく、その価格に見合った価値(安全性、品質、技術力)が提供されるのかを、冷静に見極める必要があります。

3.脂肪注入豊胸の料金相場(吸引部位による違い)
ご自身の体から採取した脂肪を胸に注入する脂肪注入豊胸は、その自然な仕上がりと、痩身効果も同時に得られることから、近年非常に人気が高まっています。この術式の料金相場は、50万円~150万円以上と、シリコンバッグ以上に価格の幅が広いのが特徴です。
その最大の理由は、この手術が「脂肪吸引」と「脂肪注入」という2つのプロセスを組み合わせた複合手術であるためです。したがって、料金は主に「どこから、どれくらいの量の脂肪を吸引するか」によって大きく変動します。
- 脂肪吸引する部位による価格の違い:
- お腹や太ももなど、広範囲から多くの脂肪を吸引する場合:
十分な量の良質な脂肪を確保できるため、バストのサイズアップ効果も高くなりますが、その分、脂肪吸引の手術範囲が広くなり、手術時間も長くなるため、費用は高額になる傾向があります。一般的に、100万円を超えるケースが多くなります。 - 二の腕や腰など、比較的小さな範囲から吸引する場合:
手術の負担は少なくなりますが、採取できる脂肪の量に限りがあるため、大幅なサイズアップは難しいかもしれません。費用は比較的抑えられ、50万円~80万円程度が目安となります。
- お腹や太ももなど、広範囲から多くの脂肪を吸引する場合:
- トータルで考える:
脂肪注入豊胸の費用は、「脂肪吸引代」+「脂肪注入代」で構成されていると考えると分かりやすいでしょう。 クリニックによっては、「脂肪吸引(〇〇部位)+コンデンスリッチ豊胸セットで〇〇円」といったパッケージ料金を提示しているところも多くあります。
自分がどの部位の脂肪を減らしたいのか、そしてバストをどのくらい大きくしたいのか。その両方の希望をカウンセリングで伝え、自分に合った最適なプランと、それに応じた正確な見積もりを出してもらうことが不可欠です。
4.バッグの種類や脂肪の加工法による価格差
豊胸手術の費用を左右するもう一つの大きな要因が、使用する「材料の質」です。シリコンバッグ豊胸であればバッグそのものの種類、脂肪注入豊胸であれば採取した脂肪をどのように加工するか、その技術によって価格は大きく変わってきます。
- シリコンバッグの種類による価格差:
現在、豊胸手術で主に使用されているシリコンバッグには、いくつかのメーカーや種類があります。
例えば、「モティバ」といった新しい世代のバッグは、より自然な柔らかさや動きを追求して開発されており、従来のバッグに比べて高価になる傾向があります。
バッグの形状(ラウンド型かアナトミカル型か)や、表面の素材(スムーズタイプかテクスチャードタイプか)によっても価格は異なります。 高品質なバッグは、破損のリスクが低減されていたり、長期的な安全性が高かったりと、価格に見合ったメリットがあります。 - 脂肪の加工法・濃縮技術による価格差:
採取した脂肪は、そのまま胸に注入するわけではありません。不純物(麻酔液や血液、老化細胞など)を取り除き、バストに定着しやすい良質な脂肪細胞だけを抽出する「加工・濃縮」というプロセスが極めて重要になります。- コンデンスリッチファット(CRF):
遠心分離機にかけ、健康な脂肪細胞だけを濃縮する技術です。不純物を徹底的に除去するため、しこりなどのリスクを低減し、脂肪の定着率を高める効果が期待できます。その分、特殊な機材が必要となるため、費用は高めになります。 - ピュアグラフト:
特殊なフィルターを用いて不純物を濾過する方法です。こちらも高い定着率が期待できるとされています。 - 従来の脂肪注入:
採取した脂肪を単純に遠心分離にかけるなど、シンプルな加工法の場合、費用は抑えられますが、不純物が多く含まれるため、しこりのリスクや定着率の低さが懸念されることがあります。
- コンデンスリッチファット(CRF):
手術の結果や長期的な安全性を大きく左右する部分だからこそ、どのような材料や技術が使われるのかを事前にしっかりと確認し、その価値を理解した上で選択することが、後悔のない豊胸手術に繋がります。
関連記事:豊胸の他院修正|シリコンバッグ・脂肪注入のトラブルを解決
5.なぜクリニックによって料金が違うのか
同じ「シリコンバッグ豊胸」や「脂肪注入豊胸」でも、クリニックによって提示される料金に大きな差があるのはなぜでしょうか。その背景には、単なる価格競争だけではない、いくつかの明確な理由が存在します。
- 医師の技術力と経験:
豊胸手術は、医師の技術と美的センスが結果を大きく左右する、まさに職人技とも言える施術です。数多くの症例を手掛け、学会発表なども積極的に行っているような経験豊富な医師は、その高い技術力や実績が料金に反映されることがあります。 安全で美しい結果を追求するための「技術料」と考えると良いでしょう。 - クリニックの立地やブランドイメージ:
都心の一等地にある、内装も豪華なクリニックは、家賃などの運営コストが高くなるため、それが施術料金に反映されることがあります。 また、メディアへの露出が多い有名なクリニックも、ブランド価値として料金が高めに設定される傾向があります。 - 導入している医療機器や設備:
より安全で質の高い手術を行うための最新の医療機器や、万が一の事態に備えた高度な安全設備への投資は、クリニックの重要なコストの一部です。こうした設備が充実しているクリニックは、その分、料金が高くなる可能性がありますが、それは患者様の「安全」に対する投資とも言えます。 - 人件費とサポート体制:
経験豊富な看護師やカウンセラーが多数在籍し、手術前から手術後まで、患者様一人ひとりにきめ細やかなサポートを提供できる体制を整えているクリニックは、当然ながら人件費も高くなります。しかし、その分、患者様は安心して手術に臨むことができます。 - アフターフォローや保証制度の充実度:
術後の検診が何度でも無料であったり、万が一のトラブルに対する修正手術の保証が手厚かったりするなど、アフターフォローが充実しているクリニックは、その分のコストが料金に含まれています。 手術をして終わり、ではなく、患者様が完全に満足するまで責任を持つという姿勢の表れです。
このように、料金の違いは、単なる価格の差ではなく、「提供される医療の質」「安心・安全への投資」「術後の満足度へのコミットメント」といった、様々な価値の違いであることが少なくありません。
表面的な価格だけを比較するのではなく、その背景にあるクリニックの哲学や姿勢を理解することが、賢いクリニック選びの本質に繋がります。

6.モニターやキャンペーンを賢く利用する方法
「費用はできるだけ抑えたいけれど、安全性や仕上がりの質は絶対に妥協したくない」という、賢明な考えをお持ちの方にとって、クリニックが実施するモニター制度やキャンペーンは、非常に有効な選択肢の一つとなり得ます。
モニター制度とは、施術前後の写真や動画、あるいは詳細な体験談などを、クリニックの広告媒体(Webサイト、SNS、院内資料など)に使用させてもらうことを条件に、通常よりも割安な料金で施術を受けられるという制度です。
クリニック側にとっては、医師の技術力をアピールするための豊富な症例を合法的に集められるという大きなメリットがあり、患者様側にとっては、質の高い施術を手の届きやすい価格で受けられるという、双方にとって有益な仕組みです。
実際に、通常価格99万円のシリコンバッグ豊胸が34.8万円になったり、110万円の脂肪注入豊胸が55万円になったりするケースもあります。
ただし、この魅力的なモニター制度を利用する際には、いくつか事前に理解し、注意すべき点があります。
- 応募条件(写真の使用範囲など)を徹底的に確認する:
写真の使用範囲(顔を隠すのか、出すのか。目元だけ、口元だけといった部分的な露出は可能かなど)や、術後の検診への協力義務(指定された日に必ず来院する必要があるか)、詳細なアンケートへの協力など、クリニックによって条件は様々です。
自分にとって、どこまでが許容範囲なのかを冷静に判断し、契約前に必ず書面で内容を確認しましょう。 - 担当医師を選べない可能性がある:
モニターの場合、クリニック側が担当する医師を指定することが多く、自分で医師を選ぶことができない場合があります。そのクリニックに在籍する医師全体の技術レベルが高いことが、安心の前提条件となります。 - プライバシーへの最大限の配慮:
自分の写真が、将来にわたってどのように使われる可能性があるのか、その管理体制も含めて、プライバシーがきちんと守られるのかを納得できるまで確認することが非常に大切です。「安くなるから」と安易に承諾するのではなく、自分の個人情報を提供するという意識をしっかりと持ちましょう。
信頼できるクリニックが、明確なルールのもとで実施しているモニター制度を上手に活用すれば、トップクラスの医師による質の高い施術を、適正な価格で受けることが可能です。
多くのクリニックでは、公式サイトやSNSでモニターの募集を告知しています。自分が希望する部位の募集がないか、定期的にチェックしてみるのも良いでしょう。
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7.麻酔代、検査代など追加でかかる費用
豊胸手術の費用を検討する際、Webサイトや広告に大きく表示されている手術料金だけを鵜呑みにしてはいけません。最終的に支払う総額は、様々な「追加費用」が加算されることで決まります。
カウンセリングで見積もりを取る際には、以下の項目について、料金に含まれているのか、それとも別途必要なのかを必ず確認する癖をつけましょう。
- 麻酔代:
前述の通り、豊胸手術には専門的な管理が必要な麻酔が不可欠です。この麻酔代が手術料金とは別に請求されるケースは非常に多く、見落としがちなポイントです。 全身麻酔の場合、10万円~20万円程度かかることも珍しくありません。 - 術前検査代:
安全な手術のためには、血液検査や心電図、乳腺エコーなどの術前検査が必須です。これらの検査費用が別途必要になる場合があります。 - 薬代:
術後に処方される抗生剤や痛み止め、腫れ止めなどの内服薬の費用です。 - 圧迫着・固定具代:
術後のバストの形を安定させたり、脂肪を吸引した部位を圧迫したりするために、専用のブラジャーやガードルが必要になります。これがレンタルなのか、購入なのか、料金に含まれているのかを確認しましょう。 - 検診・処置料:
術後の経過を診てもらうための検診費用や、抜糸などの処置にかかる費用です。 アフターケアが手厚いクリニックでは、これらの費用が手術料金に含まれていることが多いですが、来院のたびに再診料や処置料がかかるクリニックもあります。
これらの追加費用を全て合わせると、当初の想定よりも数十万円高くなることもあり得ます。「総額でいくらですか?」と単刀直入に質問し、提示された見積もりに全ての項目が含まれているかを確認することが、後悔しないための鉄則です。
関連記事:鼻の他院修正|プロテーゼ・鼻尖形成の失敗を修正し、理想の鼻へ
8.豊胸後のメンテナンスや入れ替えの費用
豊胸手術は、手術を受けて終わり、というわけではありません。美しいバストを長期的に維持するためには、将来的にメンテナンスが必要になる可能性も視野に入れておく必要があります。特にシリコンバッグ豊胸の場合は、この視点が非常に重要です。
- シリコンバッグの入れ替え・抜去:
現在の高品質なシリコンバッグは非常に耐久性が高く、以前のように「10年で入れ替えが必要」と言われることは少なくなりました。
しかし、何十年という長い年月の中で、バッグが破損したり、被膜拘縮(バッグの周りが硬くなる現象)が起きたり、あるいはご自身の好みが変わったりして、バッグの入れ替えや抜去を希望する可能性はゼロではありません。
その場合、バッグの抜去(除去)だけで30万円程度、さらに新しいバッグに入れ替える場合は、抜去費用+新しい豊胸手術の費用がかかるのが一般的です。 - 脂肪注入豊胸のメンテナンス:
脂肪注入の場合、一度定着した脂肪は半永久的にご自身の組織の一部となります。
そのため、シリコンバッグのような「入れ替え」という概念は基本的にありません。
ただし、加齢や体重の大きな変動によってバストの形が変化することはあり得ます。もし、ボリュームを追加したい場合は、再度、脂肪注入を行うことになりますが、これも新たな手術として費用が発生します。
豊胸手術を検討する際は、目先の手術費用だけでなく、こうした将来的なメンテナンスにかかる可能性のある費用まで含めた、長期的なライフプランの中で考えることが、賢明な選択と言えるでしょう。

9.医療ローンや分割払いの活用
豊胸手術は、決して安い買い物ではありません。一度に数十万円から百万円以上の費用を現金で用意するのが難しい場合でも、夢を諦める必要はありません。医療ローンや分割払いを利用することも、理想の自分に近づくための有効な手段の一つです。
現在、多くの美容クリニックでは、信販会社と提携した、美容医療に特化した医療ローンを用意しています。
- 医療ローンとは:
信販会社による所定の審査はありますが、それを通過すれば、治療費を分割で支払うことができる非常に便利なサービスです。 月々の支払額を、3回から多いところでは84回までなど、ご自身の収入やライフプランに合わせて柔軟に設定できるため、無理のない返済計画を立てることが可能です。 - 申し込み手続きと流れ:
通常、クリニックの受付カウンターで、カウンセリング当日に申し込みが可能です。必要な書類(身分証明書、銀行印、引き落とし口座の情報がわかるものなど)を持参すれば、その場で審査手続きに進むことができ、早ければ30分程度で結果がわかることもあります。 - 利用する上での注意点:
当然ながら、ローンを利用する場合は、信販会社が定める金利・手数料が発生します。分割回数が多くなればなるほど、月々の支払いの負担は軽くなりますが、その分、手数料の総額は増え、最終的な総支払額は現金一括で支払うよりも多くなります。
契約する前に、金利を含めた総支払額が最終的にいくらになるのかを必ずシミュレーションしてもらい、その金額に納得した上で利用することが鉄則です。
無理なローン計画は、大きな精神的な負担となり、せっかく綺麗になるためのポジティブな施術が、毎月の支払いに追われるストレスの原因になりかねません。
自分のライフプランや経済状況と冷静に照らし合わせ、責任を持って返済できる範囲で、計画的に利用することが何よりも大切です。
10.予算内で満足できる豊胸手術を受けるには
ここまで、豊胸手術の費用に関する様々な側面を、多角的に、そして深く掘り下げて解説してきました。
最後に、あなたが限られた予算の中で、後悔のない、最高の豊胸手術を実現するために、最も大切にしてほしい、たった一つのことをお伝えします。
それは、「価格の安さ」を、クリニック選びの一番の判断基準に絶対にしない、ということです。
豊胸手術は、洋服やバッグを買うのとはわけが違います。あなたの体という、世界に一つしかなく、何にも代えがたい大切な資本への、生涯にわたる「投資」なのです。目先の費用を数万円、あるいは十数万円節約した結果、理想とはほど遠い、取り返しのつかない結果になったり、健康を損ねたりしては、元も子もありません。その後の修正にかかる費用や、失われた時間、そして心の傷は、最初に節約した金額とは比べ物にならないほど大きなものになってしまいます。
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最高の豊胸手術とは、単にバストを大きくすることではありません。
あなたの骨格や皮膚の質、全体のボディバランスをプロの目で見極め、最も健康的で美しく見える、あなただけのオーダーメイドのバストをデザインしてくれる、心から信頼できる医師に出会うことです。
そして、手術前の不安な気持ちから、手術後のダウンタイムまで、常に寄り添い、心から安心して身を任せられるクリニックを選ぶことです。
そのためには、手間を惜しまず、必ず複数のクリニックでカウンセリングを受け、それぞれの医師の考え方や提案、そして提示される見積もりを、自宅でじっくりと比較検討する時間を持つことが不可欠です。
費用はもちろん重要な比較検討の材料ですが、それ以上に、医師との人間的な相性、クリニック全体の清潔感やスタッフの雰囲気、そして何よりも「この先生になら、このクリニックになら、自分の大切な体を任せられる」という、あなた自身の直感的な信頼感を大切にしてください。
あなたの「もっときれいになりたい」「コンプレックスを解消して、自信を持ちたい」という前向きで素晴らしい気持ちが、最高の形で実を結ぶことを、私は心から願っています。そのための重要な第一歩として、まずは勇気を出して、あなたが「気になる」と感じた、信頼できそうなクリニックのカウンセリングの扉を叩いてみてください。そこから、あなたの新しい、輝かしい物語が始まるはずです。

