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COLUMN医師監修コラム

脂肪吸引のダウンタイム完全ガイド。不安を解消し、快適に乗り切る方法

2025.10.10

  脂肪吸引は、ダイエットや運動ではどうしても落としきれない、気になる部位の皮下脂肪を物理的に除去し、理想のボディラインを形成する非常に効果的で満足度の高い美容医療です。 しかし、その確かな効果の裏側には、「ダウンタイム」という、手術後の身体が回復するための期間が必ず存在します。 多くの方が、痛みや腫れ、内出血といった症状が「どのくらい続くのか」「どの程度つらいのか」「日常生活にどれくらい支障が出るのか」といったダウンタイムへの漠然とした不安から、施術に踏み切れないでいます。 しかし、ダウンタイムの経過を正しく、そして深く理解し、適切な過ごし方を知ることで、その不安は大幅に軽減されます。それだけでなく、回復を早め、より美しい仕上がりへと繋げることが可能です。ダウンタイムは「ただ耐える期間」ではなく、「美しくなるために必要な、積極的なケア期間」なのです。 この記事では、脂肪吸引のダウンタイムについて、期間や症状の全貌から、快適に乗り切るための具体的な方法、さらには見過ごされがちな精神的なケアまでを網羅した完全ガイドをお届けします。

1. ダウンタイムの期間は?部位別に徹底解説

脂肪吸引のダウンタイムと一言で言っても、その期間は脂肪を吸引した部位吸引した脂肪の量、そして個人の体質や年齢によって大きく異なります。しかし、一般的な目安を知っておくことで、ご自身のスケジュールを立てやすくなり、心の準備をすることができます。 まず、大きな腫れや痛み、内出血といった主な症状が落ち着き、日常生活がかなり楽になるまでの期間は、およそ2週間から1ヶ月が目安です。 その後、「拘縮」と呼ばれる皮膚の硬さや違和感が現れ、それが完全に解消され、脂肪吸引の最終的な完成形となるまでには約半年を要するのが一般的です。 ここでは、特に人気の高い部位別に、ダウンタイム期間の目安を詳しく解説します。
  • 顔・顎下ダウンタイムが最も短い部位です。顔は他の身体の部位に比べて血行が非常に良いため、腫れや内出血の引きが早いのが最大の特徴です。
    • 強い腫れ: 3日〜1週間程度で落ち着きます。
    • 社会復帰: 1〜2週間もすればマスクをしていればほとんど気付かれないレベルになります。重要なイベントなどは1ヶ月ほど余裕を見ると万全です。
  • 二の腕心臓から近く、日常生活でも比較的に動かす機会が多いため、回復は早い部類に入ります。
    • 強い腫れ・痛み: ピークは1週間程度です。
    • 社会復帰: デスクワークであれば数日で可能ですが、腕を上げる動作などがしづらくなるため、日常生活への大きな支障が少なくなるのは2週間前後が目安です。
  • お腹・腰吸引範囲が広く、体の中心部であるため、ダウンタイムは比較的長くなる傾向にあります。特に、起き上がったり、体をひねったりといった日常動作で腹筋群が動くため、痛みをやや感じやすい部位でもあります。
    • 強い腫れ・痛み: 落ち着くまで2週間〜1ヶ月程度かかることが多いです。
    • 完成まで: 吸引量が多い場合、むくみが完全に取れるまで3ヶ月以上かかることもあります。
  • 太もも・お尻最もダウンタイムが長くなりやすい部位です。その理由は以下の通りです。
    • 吸引量が多い: 身体の中でも特に脂肪がつきやすい部位のため、吸引量が多くなる傾向にあります。
    • 心臓から遠い: 血行があまり良くありません。
    • 重力の影響: 立ったり座ったりしている時間が長いため、水分や血液が下に溜まりやすく、腫れやむくみ、内出血が引きにくいのが特徴です。
    • 強い症状: 落ち着くまで1ヶ月〜2ヶ月程度を要し、むくみは3ヶ月以上続くことも珍しくありません。特に太もも全周を吸引した場合は、ダウンタイムを長めに見積もっておく必要があります。
これらの期間はあくまで一般的な目安です。吸引量が多ければ期間は長くなりますし、逆に少なければ短くなります。大切なのは、他人と比べずに、焦らずにご自身の体の回復ペースと向き合うことです。

2. 痛み、腫れ、内出血のピークと経過【時系列解説】

脂肪吸引のダウンタイムで誰もが経験する3大症状が「痛み」「腫れ」「内出血」です。これらの症状がいつピークを迎え、どのように変化していくのか、そのプロセスを時系列で正確に理解しておくことで、「これは異常なのでは?」という不要な不安を大きく和らげることができます。  

痛みについて

  • ピーク: 手術当日〜術後3日目が痛みの頂点となります。
  • 痛みの質: 「切り傷のような鋭い痛み」というよりは、「広範囲におよぶ強烈な筋肉痛」「ひどい打撲痛」に近い、ズーンと響くような鈍い痛みが特徴です。特に、起き上がる、立ち上がる、寝返りを打つなど、体勢を変えるときに痛みを強く感じます。
  • 対処法と経過: この痛みは、クリニックから処方される鎮痛剤(痛み止め)を服用することで、十分にコントロールが可能なレベルです。痛みを我慢せず、定時に服用することが快適に過ごすコツです。ピークを過ぎると痛みは急速に和らぎ、術後1週間もすれば、鎮痛剤なしでも日常生活で痛みを感じる場面はかなり少なくなります。その後は、動いたときに感じる鈍い痛みが1ヶ月程度続くことがあります。

腫れについて

  • ピーク: 腫れも痛みと同様に、術後2〜3日目から1週間頃にピークを迎えます。
  • 状態: この時期は、手術時の麻酔液(チュメセント液)や、身体の炎症反応による水分の影響で、施術部位が手術前よりも太く、パンパンに腫れ上がります。「細くなるはずなのに、逆に太くなった」と最も不安になる瞬間ですが、これは100%正常な経過であり、誰もが通る道です。
  • 経過: この強い腫れは、術後1〜2週間で急速に引いていき、目に見えて細さを実感できるようになります。ただし、むくみのようなわずかな腫れは、その後も長く続き、完全に腫れが引いてすっきりし、最終的な細さが現れるまでには3ヶ月から半年かかります。焦りは禁物です。

内出血について

  • 原因とピーク: 内出血は、脂肪を吸引する際に傷ついた毛細血管から血液が皮下に漏れ出ることで生じます。術後1〜2日で現れ始め、術後1週間頃に最も色が濃く、範囲が広くなります。最初は濃い紫色や青色をしており、その見た目に驚く方が多いです。
  • 経過: 内出血は重力に従って体の下方向へと移動していくため、例えば太ももの脂肪吸引をした場合、膝やふくらはぎ、足首まで内出血が広がることがありますが、これは異常ではありません。この内出血は、時間の経過とともに緑色っぽく変化し、やがて黄色っぽくなりながら、通常2〜3週間で自然に体内に吸収され、綺麗に消えていきます。
これらの症状は派手な見た目の変化を伴うため、初めて経験すると非常に驚くかもしれませんが、必ず時間と共に軽快していきます。「この症状はいつか必ず終わる」と知っておくことが、ダウンタイムを精神的に乗り切るための第一歩です。

3. 拘縮(こうしゅく)とは?いつから始まりいつ終わる?

脂肪吸引のダウンタイムについて調べると、必ず「拘縮(こうしゅく)」という専門用語を目にするでしょう。聞き慣れない言葉のため、何か合併症や失敗ではないかと不安に思う方もいますが、拘縮は脂肪吸引後の正常な治癒過程で起こる、誰もが経験する症状であり、むしろ順調に回復している証拠とさえ言えます。

拘縮とは何か?

脂肪吸引を行うと、もともと脂肪があったスペースは皮下に空洞ができます。体はその空洞を治そうとして、傷を治すのと同じように、接着剤の役割を果たすコラーゲンなどの線維組織を生成し、皮膚と下の筋膜組織をくっつけようとします。 この治癒の過程で、皮膚の表面が硬くなったり、デコボコしたり、引きつるような感覚が現れるのが拘縮です。 具体的には、以下のような症状が特徴です。
  • 施術部位の皮膚が、板のように硬くなる、またはゴツゴツとした感触になる
  • 触ると、表面がボコボコと波打っているように感じる
  • 皮膚の感覚が鈍くなる、または逆にピリピリとした知覚過敏が起こる
  • 体を動かしたときに、皮膚が内側から突っ張る、引きつるような感覚がある
これらの症状は、見た目や感触の変化が大きいため、「失敗したのではないか」「このまま治らないのではないか」と非常に不安になりやすい時期です。しかし、この拘縮は回復過程における一時的なものであり、必ず時間とともに解消されていきますので、安心してください。

拘縮のタイムライン

  • 始まり: 大きな腫れや痛みが落ち着いてくる術後2週間〜3週間頃から、徐々に拘縮の症状が現れ始めます。
  • ピーク: 術後1ヶ月〜3ヶ月頃に症状のピークを迎えます。この時期が、最も硬さやデコボコ、引きつれ感が気になる期間です。
  • 終わり: ピークを過ぎると、体は硬くなった組織を徐々に柔らかくする働き(リモデリング)を始め、術後半年頃までには、ほとんどの拘縮症状は解消され、皮膚は本来の柔らかさと滑らかさを取り戻します。
拘縮の程度には個人差がありますが、この時期を快適に乗り切るために非常に有効なのが、マッサージやストレッチ、そしてインディバ(高周波温熱療法)などのアフターケアです。これらは血行を促進し、硬くなった組織を物理的に柔らかくするのを助け、拘縮期間の短縮と、より滑らかな仕上がりに繋がります。 拘縮は不安な症状ですが、「身体が頑張って治している証拠」と正しく理解し、適切なケアを行うことで、必ず乗り越えることができます。  

4. 圧迫着はなぜ必要?正しい着用方法と期間

脂肪吸引のダウンタイムにおいて、最も重要なセルフケアが「圧迫着」の着用です。手術直後から一定期間、専用のガードルやサポーター、フェイスバンドなどで施術部位を物理的に圧迫し続けることは、ダウンタイムの症状軽減と、最終的な仕上がりの美しさに直結する、極めて重要なプロセスです。 なぜ圧迫が必要なのか、その目的は主に以下の4つです。
  • ① 痛み、腫れ、内出血の抑制圧迫は、施術部位をしっかりと固定し、動いたときの痛みを和らげる効果があります。また、外部から適度な圧力をかけることで、傷ついた血管やリンパ管から余分な水分や血液が漏れ出るのを防ぎ、腫れや内出血を最小限に抑えることができます。圧迫をしっかり行うことで、ダウンタイム前半の辛さが大きく軽減されます。
  • ② 皮膚の収縮(ひきしめ)の強力なサポート脂肪がなくなった空間に皮膚をぴったりと密着させることで、皮膚のたるみを防ぎ、滑らかに引き締まるのを助けます。特に、皮膚の弾力が低下している方や、多くの脂肪を吸引した場合、この圧迫によるサポートがなければ皮膚が余ってしまい、たるみの原因となる可能性があります。
  • ③ 仕上がりの固定と安定圧迫は、体の動きによって皮膚が不自然な形で癒着するのを防ぎ、医師がデザインした通りの美しいボディラインをキープする、いわば「ギプス」のような役割も果たします。
  • ④ 精神的な安心感施術部位がしっかりとホールドされているという感覚は、痛みへの恐怖を和らげ、精神的な安心感にも繋がります。

圧迫着の着用期間と方法

着用期間は、吸引部位や医師の方針によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
  • 手術直後〜1週間: 24時間、入浴時以外は常に着用します。この時期の圧迫が最も重要です。
  • 1週間〜1ヶ月: 日中の活動時のみ着用、就寝時は外しても良いなど、医師の指示に従って徐々に着用時間を減らしていきます。
  • 1ヶ月〜3ヶ月: 拘縮の症状が気になる場合などは、日中の着用を継続することが推奨されます。
正しい着用方法も重要です。シワが寄らないように均等な圧がかかるように着用し、サイズが合わない場合は必ずクリニックに相談してください。きつすぎると血行障害や色素沈着の原因となり、緩すぎると圧迫の効果が得られません。 圧迫着の着用は、特に暑い時期には窮屈で不快に感じることもありますが、この期間の地道な努力が、数ヶ月後の揺るぎない美しい結果に繋がると考え、医師の指示通りにしっかりと着用を続けることが何よりも大切です。

5. ダウンタイムを早く終わらせるための食事と生活習慣

脂肪吸引後のダウンタイムは、手術で受けたダメージを体が懸命に修復していくための重要な期間です。この時期の過ごし方、特に食事と生活習慣を意識的にコントロールすることで、回復を早め、ダウンタイムをより快適に、そして短くすることが可能です。

回復を爆速化させる食事術

体の修復には、適切な栄養素が不可欠です。言わば、身体という「工場」に、修復のための「最高の材料」を供給してあげるイメージです。
  • タンパク質(最重要): 筋肉や皮膚など、体の組織を作るための最も重要な材料です。脂肪吸引で傷ついた組織の修復をサポートするために、赤身肉、鶏胸肉、魚、大豆製品、卵、プロテインなどを毎食欠かさず取り入れましょう。
  • ビタミンC: コラーゲンの生成を助け、傷の治りを強力に促進します。また、抗酸化作用により、手術という大きなストレスから体を守ります。パプリカ、ブロッコリー、キウイフルーツ、柑橘類などに豊富です。
  • 亜鉛: 細胞の再生や免疫機能の維持に不可欠なミネラルです。不足すると傷の治りが遅れることが知られています。牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ類などに多く含まれます。
  • 鉄分: 脂肪吸引では少なからず出血を伴うため、貧血気味になることがあります。貧血は回復を遅らせるため、予防が重要です。赤身肉、レバー、ほうれん草、ひじきなどを意識して摂りましょう。
  • 水分: 体内の老廃物を排出し、血行を促進するためにも、1日に1.5〜2リットルの水をこまめに飲むことを心がけてください。
逆に、塩分の多い食事(ラーメン、加工食品など)はむくみの最大の原因となるため、ダウンタイム中は極力控えましょう。

回復をサポートする生活習慣

  • 安静と活動の黄金バランス: 手術当日から数日間は、安静を第一に考えましょう。しかし、ずっと寝たきりになる必要はなく、術後2〜3日目からは、無理のない範囲で家の中をゆっくりと歩くなど、体を動かすことが強く推奨されます。適度な活動は、血行を促進し、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)という重篤な合併症のリスクを低減します。
  • 体を温める(温活): 入浴が可能になったら、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かり、全身の血行を促進させましょう。腫れや拘縮の緩和に非常に効果的です。
  • 禁煙・禁酒の徹底:
    • タバコ: ニコチンは血管を強力に収縮させ、血行を著しく悪化させます。これは傷の治りを大幅に遅らせ、感染症のリスクを高める最悪の習慣です。
    • アルコール: 血管を拡張させてむくみや炎症を助長する可能性があります。少なくとも術後1ヶ月は禁煙・禁酒を徹底することが、美しい結果を得るための最低条件です。
  • 質の高い睡眠: 体は睡眠中に最も活発に修復作業を行います。質の高い睡眠を十分にとることを心がけましょう。
これらの少しの心がけが、回復のスピードと最終的な仕上がりの質に、驚くほど大きな影響を与えます。

6. 仕事や学校はいつから復帰できる?【職業別目安】

脂肪吸引を検討する際、日常生活への影響、特に「どのくらい仕事を休まなければならないのか」は、多くの方にとって現実的で重要な問題です。仕事や学校への復帰時期は、吸引した部位仕事・学業の内容によって大きく左右されます。

デスクワークや学業など、身体的負担の少ない場合

座ったままで過ごせる仕事や学業であれば、比較的早い段階での復帰が可能です。
  • 顔・顎下、二の腕: 手術の翌日〜3日後から復帰される方が多いです。ただし、顔の場合はマスクで隠すなどの工夫が必要になります。
  • お腹、太もも: 吸引範囲が広い場合でも、3日〜1週間の休暇があれば復帰は可能です。ただし、長時間同じ姿勢で座っていると、むくみや痛みが出やすくなるため、1時間に一度は立ち上がって軽くストレッチをする、お尻や太ももの吸引後は円座クッションを利用するなどの工夫が推奨されます。

立ち仕事や接客業など、身体を動かす機会が多い場合

デスクワークに比べて体への負担が大きいため、もう少し長めの休暇が必要になります。
  • 顔・顎下、二の腕: 3日〜5日程度の休みがあると安心です。
  • お腹、太もも: 少なくとも1週間〜2週間の休暇を確保することが望ましいです。特に、重いものを持ったり、頻繁にかがんだり、長時間歩き回ったりする動作は、痛みを強く感じたり、傷口に負担をかけたりする可能性があります。

運動や重労働を伴う仕事の場合

本格的な運動や肉体労働への復帰は、さらに慎重になる必要があります。軽い運動(ウォーキングなど)は術後2週間〜1ヶ月から可能になりますが、仕事として体を酷使する場合は、最低でも1ヶ月は様子を見るべきです。具体的な復帰時期は、必ず医師の診察を受けてから判断してください。 これらはあくまで一般的な目安です。大切なのは、ご自身の体の回復状態を最優先することです。痛み止めを飲まなければ仕事に集中できないような状態での無理な復帰は、回復を遅らせるだけでなく、思わぬトラブルの原因にもなりかねません。 事前に医師と相談し、ご自身の仕事内容を具体的に伝えた上で、現実的な復帰プランを立てておくことが、心身ともにスムーズな社会復帰の鍵となります。
 

7. インディバなど、アフターケアの驚くべき効果

脂肪吸引のダウンタイムを、より早く、より快適に、そして仕上がりをより美しくするために、近年非常に重要視されているのが「アフターケア」です。 多くの美容クリニックでは、手術後の回復を積極的にサポートするための様々なケアメニューを用意しています。その中でも、特に効果が高いとされ、多くのクリニックで導入されているのがインディバに代表される高周波温熱療法です。

インディバとは?

インディバは、高周波エネルギーを利用して、体の深部から熱を発生させる(深部加温)ことができる、スペイン生まれの医療機器です。手技によるマッサージでは決して届かない、体の奥深くを温めることができるのが最大の特徴です。 この温熱効果が、脂肪吸引後のダウンタイムに様々な素晴らしいメリットをもたらします。

インディバがもたらす主な効果

  • ① 腫れ・むくみ・内出血の早期改善:深部を温めることで、血行およびリンパの流れが大幅に促進されます。これにより、施術部位に溜まった水分や老廃物、吸収過程にある内出血の排出が非常にスムーズになり、辛い腫れやむくみが驚くほど早く引いていきます。
  • ② 痛みの緩和:温熱効果により、手術でダメージを受けた筋肉の緊張がほぐれ、痛みが緩和されます。また、血行が良くなることで、発痛物質の排出も促されます。
  • ③ 拘縮の早期改善(最大の効果):脂肪吸引後のダウンタイムで最も悩ましい症状である「拘縮」に対して、インディバは絶大な効果を発揮します。硬くなった組織を深部からじっくりと温めてほぐすことで、皮膚のデコボコ感や引きつれ感を和らげ、回復を早め、より滑らかで美しい仕上がりへと導きます。
  • ④ リラクゼーション効果:じんわりと温かく心地よい施術は、ダウンタイム中の不安な気持ちを和らげ、精神的なリラックスにも繋がります。
インディバを受けるタイミングは、一般的に抜糸が終わる術後1週間頃から可能となり、特に拘縮が始まる術後2〜3週間後から、週に1〜2回のペースで定期的に受けることが推奨されます。 クリニックによっては、手術費用に数回のアフターケアが含まれている場合や、オプションとして提供されている場合があります。アフターケアは、決して必須というわけではありません。しかし、ダウンタイムの辛さを軽減し、回復期間を短縮し、最終的な満足度を最大化するための「賢い投資」として、非常に価値のある選択肢と言えるでしょう。

8. 脂肪吸引後の傷跡はどのくらい目立つ?

脂肪吸引は「切る手術」である以上、傷跡が全く残らないわけではありません。しかし、脂肪吸引の傷跡は、正しくケアすれば将来的にはほとんど目立たなくなるのが一般的です。傷跡に対する不安を解消するために、その大きさと位置、そして治癒の経過について正しく理解しておきましょう。

傷跡の大きさと位置

脂肪吸引では、「カニューレ」と呼ばれる直径数ミリの細い管を皮下脂肪層に挿入して脂肪を吸引します。そのカニューレを挿入するために、皮膚に小さな切開を加える必要があります。
  • 大きさ: この切開の大きさは、通常3mm〜5mm程度と非常に小さく、鉛筆の芯の直径ほどです。
  • 位置: 医師は傷跡が極力目立たないように、切開する場所を緻密に計算します。
    • シワの中に隠す: お腹であればおへその中、太ももであれば足の付け根のシワの中など。
    • 下着や水着で隠れる位置を選ぶ: ビキニラインやショーツで隠れる腰骨のあたり、お尻の割れ目の上部など。
    • 目立ちにくい場所を選ぶ: 体の側面の影になる部分や、既存のホクロや傷跡の近くなど。
このように、傷跡は非常に小さく、かつ目立ちにくい場所に作られるため、術後しばらくは赤みがあっても、最終的には他人に指摘されることはほとんどありません。

傷跡の治癒経過(色の変化)

傷跡は、時間と共に以下のように色が変化しながら治癒していきます。
  • 術後〜1ヶ月: 傷は赤みを帯びており、少し盛り上がっていることもあります。
  • 術後1ヶ月〜3ヶ月: 傷の赤みが茶色っぽく変化し、炎症後色素沈着が起こることがあります。この時期が最も傷跡が目立つと感じるかもしれません。
  • 術後3ヶ月〜半年: 色素沈着が徐々に薄くなり始め、傷の硬さも取れてきます。
  • 術後半年〜1年: 傷の色は肌色に近い白っぽい線になり、平坦で柔らかい状態になります。近くでよく見ないと分からない程度にまで回復します。

傷跡をきれいに治すためのセルフケア

  • 紫外線対策(最重要): 傷跡に紫外線が当たると、色素沈着が濃くなったり、長引いたりする最大の原因になります。施術後半年〜1年は、傷跡にUVカットのテープを貼る、日焼け止めを必ず塗るなど、徹底した紫外線対策が極めて重要です。
  • 保湿: 傷口が乾燥すると治りが遅くなることがあります。傷が完全に閉じた後は、保湿クリームなどでケアをすると良いでしょう。
  • 摩擦を避ける: きつい衣服などで傷跡が常に擦れると、色素沈着の原因になります。
体質によっては、傷跡が赤く盛り上がりやすい(肥厚性瘢痕・ケロイド体質)場合もありますので、カウンセリング時に医師にその懸念を相談しておくことが大切です。

9. ダウンタイム中の精神的なケアと乗り越え方

脂肪吸引のダウンタイムにおいて、痛みや腫れといった身体的な負担と同じくらい、あるいはそれ以上に辛いのが精神的な負担です。 特に、手術を終えてから拘縮が始まり、見た目の変化に一喜一憂するまでの数ヶ月間は、多くの方が「感情のジェットコースター」を経験します。この時期を上手に乗り越えるための心の持ちようを、あらかじめ知っておきましょう。 ダウンタイム中に陥りやすい精神状態には、以下のようなものがあります。
  • 不安と後悔:「本当に細くなるの?」「手術前より太いままだったらどうしよう」「こんなに痛い思いをして、手術なんてしなければよかったかも…」といった、腫れや内出血のひどい見た目からくる、未来への強い不安。
  • 焦り:「いつになったら腫れは引くの?」「思ったより回復が遅い…」と、SNSなどで見る他人の華々しい経過と自分の現実の回復ペースを比べてしまい、焦りを感じる。
  • 自己嫌悪:「どうしてこんなに痛いの」「こんなに辛い思いをしてまで細くなりたかったのか」と、ダウンタイムの辛さから自分を責めてしまう。
  • 社会からの孤立感:思うように外出ができなかったり、人に会うのを避けたりすることで、孤独を感じ、気持ちが落ち込む。
これらのネガティブな感情は、決してあなただけが感じる特別なものではなく、多くの人が経験するごく自然な反応です。まず、そのことを自分自身で受け入れてあげることが、メンタルケアの第一歩です。 その上で、辛い時期を乗り越えるための具体的な方法をいくつかご紹介します。
  • ①「時間薬」を信じる:ダウンタイムの全ての症状は、必ず時間と共に解決します。今は辛くても、「半年後には絶対に綺麗になっている」と未来の自分を信じ、一日一日をやり過ごすことに集中しましょう。
  • ② 手術前の「Before写真」を見る:今の腫れた状態ではなく、手術前の「コンプレックスだった頃」の写真を見返すことで、なぜ自分がこの手術を決意したのかという原点に立ち返り、未来へのモチベーションを維持できます。
  • ③ 信頼できる人に話す(吐き出す):一人で抱え込まず、家族や親しい友人、あるいは同じ経験をした人が集まるSNSのコミュニティなどで、今の辛い気持ちを吐き出してみましょう。共感を得るだけで心は驚くほど軽くなります。
  • ④ 小さな「できた」を褒める:「今日は昨日より少し長く歩けた」「圧迫着の着脱がスムーズにできた」など、日々の小さな回復を自分で見つけて、自分を褒めてあげましょう。
  • ⑤ クリニックに相談する:身体的な症状はもちろん、精神的な不安についても、クリニックのスタッフは多くの症例を見て、その辛さを熟知しています。不安なことは遠慮なく相談し、プロの視点から「それは正常な経過ですよ、順調です」と言ってもらうだけでも、大きな安心感が得られます。
ダウンタイムは、理想の自分に出会うための、最後の、そして最も重要な試練です。自分を労り、優しく接しながら、この大切な期間を乗り越えていきましょう。
 

10. 快適なダウンタイムを過ごすための万全準備リスト

脂肪吸引のダウンタイムを少しでも快適に、そしてスムーズに乗り切るためには、手術前の周到な準備が非常に重要です。手術が終わって、体が辛い状態になってから「あれがあればよかった!」と後悔しないように、事前に必要なものをリストアップし、万全の体制を整えておきましょう。

購入・準備しておくと便利なアイテムリスト

  • 圧迫着: クリニックで指定されたものを購入します。洗い替え用に最低2着あると、洗濯の際に困らず衛生的です。
  • ゆったりとした着脱しやすい服:
    • 体を締め付けず、前開きのワンピースやジップアップパーカー、ウエストがゴムのスウェットなど、着脱が楽な服を用意しましょう。
    • 内出血が服に付く可能性を考え、黒などの濃い色がおすすめです。
  • クッションや枕(複数):
    • 施術部位を心臓より高く保つと、腫れの軽減に役立ちます。足の吸引なら足枕、お腹なら背中に当てるクッションなど、楽な体勢を保つためのものを複数準備しましょう。
  • 円座クッション(お尻・太もも吸引の必需品):
    • お尻や太ももの脂肪吸引をした場合、座るときの痛みを大幅に和らげてくれます。
  • ストロー:
    • 顔や顎の脂肪吸引をした場合、術後数日は口が開きにくいため、飲み物を飲む際に非常に役立ちます。
  • 防水シーツやペットシーツ、バスタオル:
    • 術後数日は、傷口から麻酔液や浸出液が漏れ出ることがあります。ベッドのシーツが汚れるのを防ぐために敷いておくと安心です。
  • ウェットティッシュや体拭きシート、ドライシャンプー:
    • 入浴ができない期間中、体を清潔に保つのに便利です。
  • すぐに食べられる食事や飲み物(栄養重視):
    • 術後すぐは、買い物や調理が困難です。レトルトのお粥やスープ、プロテイン、ゼリー飲料、冷凍食品、経口補水液などを十分にストックしておきましょう。
  • スリッパ、スリップオンシューズ:
    • お腹や太ももの吸引後は、かがんで靴を履くのが非常に困難です。脱ぎ履きしやすい履物を用意しておきましょう。
  • 手の届く範囲に置く便利グッズ:
    • スマートフォン、充電器、薬、飲み物、ティッシュ、本やタブレットなど。

事前に済ませておくべきことリスト

  • 仕事・学校の休暇申請: ダウンタイムの目安を参考に、余裕を持ったスケジュールで休暇を申請しておきます。
  • 家事のストック: 掃除や洗濯、日用品の買い出しなどを済ませておきましょう。
  • 家族やパートナーへの協力依頼: 一人暮らしでない場合は、手術を受けることを伝え、術後数日間の家事や身の回りのことでの具体的なサポートをお願いしておくと、心身ともに非常に楽になります。
  • リカバリースペースの確保: ベッドの周りに、必要なものが手を伸ばせば届くように配置し、心からリラックスできる快適な療養空間を作っておきましょう。
事前の準備が万全であればあるほど、心に余裕が生まれ、ダウンタイムの辛さが半減すると言っても過言ではありません。
まとめ
脂肪吸引は、理想のボディラインを叶える非常に強力な手段ですが、その効果を最大限に引き出し、心からの満足を得るためには、ダウンタイムを正しく理解し、適切に過ごすことが不可欠です。 痛みや腫れ、内出血といった派手な症状は術後数日〜2週間でピークを越え、その後は「拘縮」というユニークな治癒過程を経て、約半年かけて揺るぎない完成形へと向かっていきます。 この期間中、圧迫着の着用栄養バランスの取れた食事適切なアフターケアは、回復を早め、仕上がりを格段に美しくするために非常に重要です。 また、ダウンタイム中は身体的な辛さだけでなく、精神的な不安も必ず伴います。しかし、それは誰もが経験するごく自然なプロセスであり、時間と共に必ず解消されることを知っておくだけで、心は驚くほど軽くなります。 この記事で紹介した知識と準備リストを参考に、万全の体制でダウンタイムに臨み、理想の自分へと変化していくプロセスを楽しみながら、この大切な期間を乗り越えていきましょう。その先には、今まで見たことのない、新しい自分との出会いが待っています。

美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。

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